ジャージの二人

ジャージの二人 (集英社文庫)

ジャージの二人 (集英社文庫)


実家に帰る前は「PSPとかDS持って帰ってやりかけのゲームクリアしちゃおう」とか「買って積んである本を10冊くらい持って帰って崩しちゃおう」とか、とにかくいろんな事をやろうと心に決めて帰省するのですがそれらが全て完遂される事はありません。
理由は分からないのですが、何だか田舎って時間の流れがすごく違っててこちらに居る時にはすごくやりたいと思ってたことも、一旦実家に着いてしまうと途端に興味がなくなってしまいます。いつも持っていくだけの手間をかけるだけで、何もしないまま帰ってくることになります。


この「ジャージの二人」を読んだ時、あまりにストーリーに抑揚が無さ過ぎて非常に驚いたのと同時に、作品中で流れる時間のゆったりさに私が実家で感じた時間軸と似たようなものを感じました。


居る場所が変われば、やりたい事ややらなければならない事もまた変わってくるんですよね。そういう事を感じさせられる作品でした。これまた夏らしさを感じる良作です。