栃木県大田原市で開催された第32回大田原マラソンに参加してきました

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栃木県大田原市で開催された第32回大田原マラソンに参加してきました。


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7年連続7回目の参加ですが今年もフルマラソンを走ってきました。


結果

5km、10kmごとのサマリーは以下のとおり。


(サマリー[5km])

距離 タイム(平均) 累計タイム
-5km 23:42(4:43/km) 00:23:42
10km 22:35(4:31/km) 00:46:17
15km 22:58(4:35/km) 01:09:15
20km 23:04(4:36/km) 01:32:19
25km 26:28(5:17/53km) 01:58:47
30km 23:40(4:44/km) 02:22:27
35km 23:46(4:45/km) 02:46:13
40km 22:40(4:32/km) 03:08:53
42.195km 9:46(4:26/km) 03:18:39


(サマリー[10km])

距離 タイム 累計タイム
-10km 46:17(4:37/km) 00:46:17
-20km 46:02(4:36/km) 01:32:19
-30km 50:08(5:01/km) 02:22:19
-40km 46:26(4:38/km) 03:08:53
-ゴール 9:46(4:26/km) 03:18:39


(サマリー[ハーフ])

距離 タイム 累計タイム
-中間点 1:37:19(4:36/km) 01:37:19
-ゴール 1:41:20(4:48/km) 03:18:39
タイム種別 タイム
グロスタイム 3時間18分39秒
ネットタイム 3時間18分19秒
平均ストライド(m) 平均ピッチ(歩/分)
1.09[m] 195[歩/分]


合計:42.2km/03:18:39(4分42秒/km)


フルマラソン男子全体では431位、年代別(40歳~44歳)では79位でした。

走った感想


まずはコースと高低差図です。

コース図

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高低差図

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コースは美原公園陸上競技場発着の周回コースです。前半23.7kmが下り基調、後半19kmが上り基調なのが特徴です。

スタート~10km(46:17[4:37/km])


予定どおり10時スタート...かと思いきや、3秒くらい妙な間があってからの号砲となりました。

普段は号砲と自分の時計が1秒とずれることはないので違和感をおぼえつつ、でも自分の時計がずれてたのかな?と思って走り出したのですがあとで結果を見たらやはり3秒ほどずれていました。


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スタートロスは23秒ですが、実際にかかった時間は20秒になっています。


とは言え、スタートした当初はよくわからなかったので何事もなかったかのようにみんな走り出して大田原マラソンがスタートしました。例年であればスタートラインを越えても競技場を出るまでは歩いたり走ったりを繰り返すことが多いのですが、今年は競技場を出る前から5'00/kmくらいのペースで流れていてとても走りやすいと感じました。今回も昨年と同じくBブロックの真ん中くらいからのスタートでしたが、明らかに今年のほうが走りやすかったです。競技場を抜けて公道に出るともうストレスのないペースで走ることができたので、ここからは自分でペースを組み立てて走ることにしました。


走り出して最初に気になったのは路面の悪さでした。スタートした時点ではまだ雨が降っていたのでところどころに水たまりができていたので踏み抜かないように注意をしながら走りました。自分の靴や足が濡れる分には問題はないのですが、踏み抜いて周りの人に水をかけてしまうのが嫌だったのでちょっと気にしながら走りました。あとはマンホールなどのすべりやすいところも踏まないように気を付けながら走りました。


そんなふうに足元を気にしていたらあっという間に1kmを通過。今回はまったく時計を見ないことにしていたのでタイムは確認しませんでしたが、おそらく5'00/kmをちょっと超えるくらいだろうなというあたりはついていました。体感ペースは4'45/kmくらいでしたのでここから少し上げようということで1kmを過ぎたあたりから徐々にペースを上げていきました。


さて。今回スタートする時点でひとつ心配だったのが寒さでした。

気温があまり高くないというだけではなく、雨と風もそこそこ強かったので走っていても体温が上がらず最後まで走れなくなるんじゃないかという不安がわいていました。2年前のはが路ふれあいマラソンではもっと気温が低い中で雪に降られたことがあるのですが、そのときもちゃんと走りきれたので寒さ耐性が低いわけではないと思うのですが、それでも低気温だけではなくこれに雨と風が加わると想像以上に体温が奪われて低体温になって危険だということは知識としては知っていました。そして朝の大田原の状況はまさに低体温になるおそれを秘めた気温・天候だったので何かしら対策をしないと途中で走れなくなることも覚悟しないとだめだと感じていました。


せめて雨具でもあればな...と思ったものの、ないものねだりしても仕方ないので自分にできることとして何かないか考えた結果、早い段階でペースを上げて体温を早めに上昇させられないかと考えました。もともと大田原マラソンは23.7km地点までは下り基調なので前半のペースが上がりやすいのでそれを利用して体を温めることにしたのです。


そんな意図もあって1kmを過ぎたあたりからペースを上げてみたのですが、とは言え、ペースを上げすぎると今度は30kmより前に脚や心肺が終わるのは目に見えていたのでどのあたりまでなら無理なく上げられるのかを様子を見ながら上げてみることにしました。とりあえず本来走りたいペースよりもやや速いくらいを意識しながら走り続けました。

4kmを過ぎたあたりから走路もだいぶ広くとれるようになって周囲とぶつかることもほぼ心配しなくてもよくなりました。雨はともかく風を感じるところもあまりなく、寒いと感じることもあまりなかったのでこのあたりからかなり快適に走れるようになりました。

6kmを過ぎて大きく左折するとさらに走路も広くなり、加えて下り基調になるのでペースも自然と上がります。ここはカーブもなくほぼまっすぐなので気持ちよく走れるとても好きな区間なのですが、今年は5kmあたりからお腹が痛くなりそうな予兆が出てきたのでそれがすごく気になって楽しく走れません。お腹が痛いというわけではないのですが、なんとなく痛みに変わりそうな予感を含んだ違和感があって気になって気になって仕方がありませんでした。

気温が低くて風も強いとなると体はどうしても冷えるのでそのせいなのかなあ...とか思いながらできる限りペースを上げて体を温めようとしますがいまいち体に力が入らなくてペースが上がっている実感はありませんでした。


結局お腹への不安を抱えたまま10kmを通過しました。

10~20km(46:02[4:36/km])


10kmを通過してもひたすら下り基調でまっすぐな道は続きます。
12kmを過ぎるとお腹の調子はいったん落ち着いたものの、まだお腹の違和感が気になったので今回は普通の給水はとらずにスペシャルドリンクだけでしのぐことに決めました。水やスペシャルドリンクを飲むのはお腹を冷やしそうで怖くて止めておきました。


12.7kmの第一関門のところを右折して直進するとややきつめの下り坂と上り坂があります。斜度は大したことがないのですがここまで坂らしい坂もなかったので油断するとペースが上がりすぎたり落ちすぎたりするのでなるべくペースを大きく変えないように注意しながら走りました。


坂を上り切って少し走ると14.7kmのスペシャルドリンクゾーンがやってきます。

今回は去年と同じく14.7km/24.2km/34.3kmにスペシャルドリンクを設置しましたが、試しに19.1km/28kmにもコーラを置いてみました。というのも先日の柏崎マラソンでも15km/25km/35kmと今回とほぼ同じ場所にドリンクを設置したのですが、間が10km空くとときどき少しエネルギー不足になる瞬間があるなと感じたのでその隙間を埋めてみたらどうかと思って今回コーラを設置してみました。

さすがにスペシャルドリンクを5個も置いたら飲み過ぎだし飲めないのでコーラにしてみました。


で、最初の14.7kmはスペシャルドリンクを設置していたのですがここはすぐにドリンクを見つけて受け取ることができました。去年はちょっと見つけられなくて探したので今年もそれを覚悟していたのですが、今回はすごく取りやすい場所に置かれていたのでラッキーでした。


スペシャルドリンクは次のドリンクが置いてある19kmまでゆっくり時間をかけて飲みました。飲みながらお腹が痛くならないか心配でしたが、飲んだ直後は違和感は違和感のままで痛くなることはありませんでした。


17km地点を過ぎるとコース唯一の折り返しがあります。
17km地点の交差点を直進して800mほど走ったら折り返して戻り、17km地点の交差点を左折するという流れで走ります。毎年ここで3時間30分の集団とどのくらい差があるのかを見ていまの大体のタイムを予想するのですが、今年は1.2kmくらい後ろに集団を見つけました。時間にすると6分差くらいかなということでそんなに悪くないペースで走れてそうだなとホッとしました。


そしてしばらくペースを維持してたどり着いた19km地点を過ぎた直後。今度はより強い違和感として腹痛を感じました。まだまだ気温は低いし、24km以降は上り基調になることを考えるとさすがにこのまま走るのは厳しいかなという気がしてきました。ただ、痛みというほど強くもなかったので大丈夫じゃないかという気もしたのですが、我慢を重ねてもいいことはなさそうだなということで第2関門のある23.7kmでトイレに行こうと決めました。

というわけで19.1kmで受け取ったコーラは一口だけ飲んで捨てました。もったいないけど仕方ないですね...。


そして覚悟を決めたら気持ちも楽になったのかお腹の違和感も感じなくなってあっという間に20kmに到達しました。

20~30km(50:08[5:01/km])


20kmを過ぎてもひたすらまっすぐの道は続きます。この道の突き当りが23.7kmの関門で、そこを左折するといよいよ上り坂と強風が待ち受けているのでこんなふうにお気楽な気分で走れるのもあと4kmです。今のうちのタイムを稼いでおこうということで20kmを過ぎたあたりから少しずつペースを上げてみました。ここで結構な人を追い抜いたのですが、一人だけぴたりとついてくる人がいてその人と関門までずっと競うように走りました。

こうやって競い合いながらずっと走れたらいいタイムが出そうだなと思ったのですが、残念ながら23.7kmの関門でお別れとなりました。ここは関門になっているだけあってトイレもたくさんあるので待たずに入ることができましたがそれでも4分ちょっとロスをしてしまいました。

とは言え、これで心配事もなくなったので気持ちを切り替えて再スタート。
ここからは上りと向かい風だ!と走り出したのですが、意外にも風が大したことがなくてさほどペースを落とさずに走り続けることができました。もちろん上り基調になったので多少ペースは落ちたと思うのですが、苦しさを感じることはあまりありませんでした。

24.2kmでスペシャルドリンクを受け取って28kmの次のスペシャルドリンクゾーンまでゆっくり時間をかけて飲みました。


25kmを過ぎたあたりから次第に向かい風が出始めましたが、このくらいの風は覚悟していたのでなるべくペースを落とさないように心がけながら走り続けます。向かい風のときはほかの人の後ろを走るといいとよく言われますが、たしかに風よけを作ると楽ですが走るペースが崩れるので基本的には単独走になるように走ります。

たまに風よけにしようと後ろについてくる人もいましたが、それで助けになるならそうしてもらったほうが嬉しいのでそういうときは集団走をして走りました。この25km-30kmの区間は毎年欠かさずしんどいというか、おそらく大田原マラソン一番の難所はこの区間なので、いっしょに走った人たちがここを乗り切る一助になったのであればいいなと思っています。


27kmを過ぎると向かい風にも慣れてきたのでペースは安定してだいぶ走りやすくなりました。
28kmのスペシャルドリンクゾーンでコーラを受けとって今度は34.3kmまでかけてちびちびとコーラを飲みながら走りました。事前に炭酸は抜いておいたのですがそれでも十分美味しかったし飲むと元気が出てきました。


気付くと30kmを過ぎていました。

30~40km(46:26[4:38/km])

30kmを過ぎると走る方向がたびたび変わり、向かい風もだいぶ弱くなって走るのが楽になりました。
30kmを過ぎたあたりで後ろを見ましたが3時間30分の集団はまったく見えなかったのでこのペースであれば目標の3時間27分はなんとかなりそうだなというめどがたちました。まだ12kmあるので油断は禁物ですが、脚の調子や心肺の余裕度からすると大丈夫だという確信がもてました。

やっとここにきて翌日の那須の大会で10kmを走る心配をする余裕が出てきました(笑)


残り12kmであればもう少しペースを上げてもいけそうだったのでここからは徐々にペースを上げてみました。
33km付近の道の駅のところはわりといい感じの上りだったので結構しんどかったのですが、沿道からの応援がすごく熱くてペースを落とさずに走ることができました。沿道の人たちにお礼を言いながら走っていると、その中に以前早朝練習会でごいっしょしたことのある人を見つけました。

声をかけつつ手を振ったのですが知っている人を見つけてちょっと嬉しくなりました。


その後34km直前にある坂を上るとその先に最後のスペシャルドリンクを置いてあるゾーンがやってきました。ここでもスムーズにドリンクを受け取ることができたのですが、受け取る前にスタッフの方がわたしのドリンクを沿道側に置きなおしているのが見えました。

もしかしたら柏崎マラソンと同じようにスペシャルドリンクゾーンの手前にいるスタッフの方がゼッケンを見て事前に来ることを連絡してくれていた可能性に思い至り、そう考えるとすべてのゾーンでスペシャルドリンクをスムーズに受け取れていたのは運がよかったのではなくスタッフの方々ががんばってくれていたおかげだった可能性に気付きました。

あれだけの人数なので本当にそんなことができるのかどうかわかりませんが、去年はスペシャルドリンクを受け取るのに苦労したのに今回はすべてスムーズに受け取れたことを考えると何かしら工夫があったと考えるのはさほどおかしなことではないと思います。


これまで以上にスタッフの方々に感謝しながらスペシャルドリンクを飲みながら走りました。


35km手前では例年と同じく国際医療福祉大学のみなさんが応援してくれていてめちゃくちゃ元気をもらいました。応援が力になるって本当だなと毎年ここを走るたびに実感します。応援のおかげで気分が高揚したのでここからはちょっとペースを上げて走り続けます。多少のアップダウンはありましたがぜんぜん気にならなかったし、むしろ緩い上りや下りは大好物なので走れば走るほど気持ちよくなってきました。


市街地を走っていたのに気づくと街中に戻ってきていて、目線の先に40km地点が見えてきました。「あそこを過ぎればあと2kmちょっとだ」と思いながら走っていると、40km地点の直前に早朝練習会でいつもいっしょに走っていたメンバー2人がいるのを見つけました。予想外の場所で知り合いを見つけたのがすごく嬉しくてわーわー言いながら手を振っちゃいました。

40km~ゴール(9:46[4:26/km])


40km地点の横に時計が置いてあったのですが3時間8分という表示が見えました。

残り2.2kmということを考えるとさすがに3時間27分は余裕で切れそうだなとほくほくしたのですが、じゃあもう少しペースを上げようかなと力を入れたところで左ふくらはぎが攣りそうになってびっくりしました。ここまで脚にはほとんど疲れを感じていなかったのですがじつはそんなに余裕がなかったようです。ここで攣ったら全部台無しになるのでペースは上げずにキープしながら走り続けることにしました。


大通りからゴールである競技場方面に曲がって少し走ると41km地点。あー、やっとゴールだーと思っていたら沿道から「いとっとさんがんばって!」と声をかけていただきました。声をかけていただいた方を見たのですが見覚えがなくて、でも応援してもらったのが嬉しくてありがとうございます!とお礼をいってすれ違いました。

えー、誰だろうと思って考えながら走っていたのですが、そういえばランナーズアップデートのURLを教えたフォロワーさんがいたのでたぶんゼッケンを見て見つけてくれたことを知りました。ネットでは長く交流のあった方だったのでちゃんとお礼を言いたかったです。ざんねん。


そんなことをしていたらあっという間に競技場の入り口近くまでたどり着いたのですが、ちょうど前を走っていたランナーが23.7kmの関門まで競争していた人だということに気付きました。あそこから追いつけたのかと思うとすごく嬉しくてがんばって追いつき、その勢いのまま追い越してゴールを目指しました。最後は競技場でラストスパートをかけたかったのですが、脚が攣りそうだったので様子を見ながらペースを上げて最後はゴールへと駆け込みました。


まとめ

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というわけで7年連続7回目の大田原マラソンを完走してきました。


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前にも書いたことがあるのですが、わたしにとって大田原マラソンというのはただのマラソン大会ではなく走り続ける理由のひとつだと思っています。ランナーである限り、ここを時間内に完走できる走力を維持し続けることが自分にとって大事な目標になっていたので、来年から3年は開催しないと聞いたときはほんとうに信じられなくて走る気持ちになれないくらい落ち込みました。走る目標を見失ったと思いました。

津久井富雄(つくいとみお)大田原市長は23日、同市美原公園陸上競技場で行われた大田原マラソン大会の開会セレモニー後、取材に応じ、同大会を2020年から22年まで3年間休止することを明らかにした。県内唯一の日本陸連公認フルマラソンで、32回を数える伝統ある大会。陸上関係者や参加ランナーからは「休止は残念」「内容を充実させ必ず再出発を」などの声が上がった。

大田原マラソン3年間休止 市長が表明 関係者ら「再出発を」


いろいろと事情があることはわかるし、いまの状況だといつまでも同じ形で続けるのは難しいということも頭では理解しているのですが、でも現実のこととして受け入れることはまだできていません。参加費を値上げしてもいいし、ランナー向けのサービスを止めて出費を抑えてもいいし何なら参加賞もなくてもいいので続けて欲しいと思っています。その程度のことで中止が覆ることがないことは重々承知していますが...。


来年本当に大田原マラソンが開催されないとはっきりしたときに、自分がその事実をちゃんと受け止められるのかどうか自信がありません。


(過去に参加した大田原マラソンの結果)

大会名 日付 タイム 前回差
第26回大田原マラソン 2013/11/23 3時間25分41秒 -
第27回大田原マラソン 2014/11/23 4時間4分8秒 +39分27秒
第28回大田原マラソン 2015/11/23 3時間26分00秒 -38分8秒
第29回大田原マラソン 2016/11/23 3時間20分25秒 -5分35秒
第30回大田原マラソン 2017/11/23 3時間11分41秒 -9分16秒
第31回大田原マラソン 2018/11/23 3時間28分19秒 +16分38秒
第32回大田原マラソン 2019/11/23 3時間18分38秒 -9分41秒


(関連リンク)