新潟県柏崎市で開催された第17回柏崎マラソンに参加してきました

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新潟県柏崎市で開催された第17回柏崎マラソンに参加してきました。


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柏崎マラソン



大会参加は8回目でしたが、今回は5年連続となるフルマラソンを走ってきました。


結果

10kmごとのサマリーは以下のとおり。


(サマリー[10km])

距離 時間 合計時間 備考
-10km 47:12(4:43/km) 00:47:12 スタートロス3秒
-20km 48:05(4:48/km) 01:35:17 -
-30km 46:49(4:40/km) 02:22:06 -
-40km 46:38(4:39/km) 03:08:44 -
-ゴール 10:29(4:45/km) 03:19:13 -
タイム種別 タイム
グロスタイム 3時間19分13秒
ネットタイム 3時間19分10秒
平均ストライド(m) 平均ピッチ(歩/分)
1.07[m] 198[歩/分]


合計:42.2km/03:19:10(4分43秒/km)


順位は男子総合309人中48位、種目別(陸連登録男子)で25人中15位でした。

走った感想


まずはコースと高低差図です。


コース図+高低差図


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コースは柏崎陸上競技場発着の(ほぼ)往復コースです。途中に大きな峠がひとつ、小さな峠がひとつあり、それぞれにトンネルが1つずつあるのが特徴です(ここの説明は毎年使いまわし)。


スタート前


小雨が降っていましたがスタート前にトラックを5周して体を温めました。雨は大した降りではなかったのですが靴が濡れてしまって走る前から嫌な気分に。スタートまでまだ時間があったのであとはひたすら歩いて体が冷えないようにして過ごしました。


スタート20分前に集合場所へ赴いたのですがひとつ気になっていることがありました。
柏崎マラソンはいまどき珍しく陸連登録者の部は最前列に並ぶことになっているのですが、あまりここに並びたくありません。というのも、柏崎マラソンはそんなに人数が多くないので最前列に並ばず3時間30分のところに並んでもスタートロスが10秒かかることは絶対にありません。もちろん最前列に並べばもっとタイムロスは減るのですが、でもそのわずかな時間を稼ぐために血気盛んな3時間以内で走るランナーたちの前から走るのはほんとうにストレスなのです。


そんなわけで3時間~3時間30分のところに並んで待っていたのですが、陸連登録者を何としても最前列に並ばせようと意気込むスタッフの方がずっと見回りをしていたので見つからないかビクビクしていました。


その見回りを何度もくぐり抜け、なんとか今回も3時間~3時間30分のグループでスタートしました。


スタート - 10km (47:12[4:43/km])

予定どおり9:00にスタート。スタートロスは3秒あるかないかというところでした。

今日も時計をあまり見ず、苦しくならないペースを維持して走るつもりでしたが、スタートすると周りの人たちがどんどん前へ行ってしまったのでつい焦ってそれについて行ってしまいました。引っ張られるような形になったのでちょっと自分のペースよりも速いなとは感じていましたが、走り出しはいつも足が重くて体感よりもペースが上がっていないことが多いのでたぶん実際は速くもないんだろうなと思いながら走っていました。競技場を出て街中を経由して海方面へと向かうのですが、沿道から応援してくれている人たちに手を振ったりしてたらあっという間に1km地点を通過。ペースを確認したくて時計を見ると4'37とやはり想定してたよりも速いタイムでした。最初は5'00/kmでよかったのになーと思いながら少しペースを落として走り続けます。
大きな下り坂を下ってU字型のコーナーを曲がって国道352号線に合流して少し走ると2km地点。ここからはひたすら352号線沿いを走ります。4km地点でスタート・ゴールになっている柏崎陸上競技場の近くまで戻ってくると、ここからは出雲崎町方面に向けて走ることになります。4kmまではスタート近くをウォームアップしている感じなのですが、ここを過ぎるといよいよ始まるぞと気持ちが引き締まります。


4kmから6kmまでは防砂林の横を走るため風もさほど強くなく、道路も広くてアップダウンもないので走りやすい区間です。
1km地点以降は体感をベースに走るペースを決めていたためか周囲からは抜かれる一方だったので普段であれば焦ってペースを上げていたと思うのですが、めずらしくそれも気にならなかったので淡々とペースを刻みます。


6km地点少し先の交差点を左に曲がるとここから刈羽原発前の坂道(10km地点)までは比較的フラットな道になります。


曲がってから500mほど走ったところに今年もかぼっちがいたので軽くタッチ。ここ以外では見かけたことがないのですが柏崎マラソンのこの場所では毎年必ず見かけます。


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# 写真はこちらからお借りしました
# 一番左のキャラクターです


風もなく走りやすいなとは思っていましたが、走り出しから何となく疲れやすさみたいものを感じていたのでここも無理せずひたすらペースは抑えて走り続けます。8km地点を過ぎたあたりで後ろからすごい勢いで追い越されたので何事かと思ったら、10分遅れでスタートしたハーフの人たちでした。

8kmで10分の差を縮められるのってすごい速さだな...と、ついハーフの人たちの速度を計算しそうになりましたが頭があまり働かなかったので諦めました。


そしてこのあたりからペースが遅くなって落ちてくる人たちが増えてきて、ペースを上げたわけでもないのにどんどん追い越し始めました。序盤に無理をするのはやっぱり危険だなと思いながら落ちてくる人たちを拾いながら走り続けたらあっという間に10km地点に着きました。


10km - 20km (48:05[4:48/km])


10km地点を過ぎると12km地点のちょっと先まで上りが続きます。上り始めて少しすると給水所があったのでそこでスポーツドリンクをいただき、やる気が出たところで坂上りに挑戦しました。


この坂は2kmかけて60mちょっと上るという斜度的にはそんなにきつくない坂なんですが、2kmちょっとという長さがとにかく手ごわくて、上れども上れども坂が続くので「どこまで上ればいいんだ...」とうんざりしてしまいます。とは言え、斜度が厳しくないのでペースを無理にあげて心拍数が爆上がりしなければなんてことのない坂ではあるのでここは無理をせず、でもペースは極力落とさずに走り続けました。


ストライドは小さくおさめつつピッチは上げて、腕を速く、そして小さく振りながら走ったらすいすいと上ることができました。途中でハーフの人たちに抜かれるたびについ引っ張られてペースが上がりそうになったのですが、そこは何とか我慢しながら坂を上りました。

12km地点を過ぎて少し走るとハーフの折り返しが見えてきて、ここでハーフの人たちとはお別れです。ここまで後ろからきたハーフのランナーの邪魔にならないように気を付けていましたが、それをしなくてもよくなると思うとちょっと気が楽になりました。


13kmまではほぼフラット(+ちょっとだけ上り)で13kmを過ぎたら2km以上続く長い下りが始まります。途中で長いトンネルがある以外はとくだん特徴のない下りなのですが、復路はここを上らないといけないんだと思うと少々気が重くなります。30km地点から32.5kmくらいまでずっと上り一辺倒なので結構気が滅入るんですよね、ここ...。


とは言え、それはもう15km以上走ってからの話なのでいったん帰りのことは忘れて下りを楽しんで走ることにします。まだ30km近くあることを考えるとうかつにペースは上げられないのでここまでと同じく、無理のないペースを意識して走ったのですがそのせいなのかこの下りでは10人くらいに追い越されてしまいました。

上りではあんなに元気なかったのに...(笑)


トンネルを抜けると目の前には日本海をのぞむ風景が開けるのですが、今年は雨も降っておらず、風もほぼ吹いてなかったのでめちゃくちゃいい風景でした。去年とかその前とかは風雨がひどくてなかなかこの眺めが見られなかったのですが今年は最高の眺めでした。


下りが終わり15kmを過ぎるとスペシャルドリンクを受け取れる給水所が出てきたのでここで最初のスペシャルドリンクをゲット。

柏崎マラソンスペシャルドリンクのシステムについては毎年書いていますが、給水所の100mほど手前にいる人がナンバーを見てスペシャルドリンクを置いている人かどうか判断して給水所に連絡してくれます。そしてそれを受けて給水所ではあらかじめドリンクを受け取りやすいように置いておいてくれたり、人によっては手渡ししてくれるのでドリンクを探したり、場合によっては見つからないなんてことはなくてストレスを感じることはありません。

わたしが柏崎マラソンを走り続ける理由のひとつはこのスペシャルドリンクのシステムであり、本当にありがたいシステムで重宝しています。


今回もノンストレスでドリンクを受け取って給水しながら走り続けます。


15kmを過ぎると多少のアップダウンはあるものの、そこから18kmまでは海沿いをひた走るコースなので海を眺めながら、そしてスペシャルドリンクを飲みながらペースを崩さずに走り続けます。ただ、15kmを過ぎたあたりから既に脚はちょっと重く感じていて「最後までこのペースでいけるかな...」とちょっと不安をおぼえながら走っていました。


ちょっとした坂を上って2つ目のトンネルに突入する直前が19km地点、そしてその先のトンネルを抜けた先が20km地点でした。このあたりは楽ではないけどつらいというほどでもないという感じで走り続けました。


20km - 30km (46:49[4:40/km])


20km地点を過ぎて少し走るとトップの選手とすれ違ったので折り返しが近くなっていることを実感し始めます。20kmを過ぎると地元の方々がたくさん応援してくれているエイドがあったのですが、そこはほんとうに賑やかでたくさんの方に応援していただけたのでとても元気が出ました。


エイドを過ぎて少し走ると念願の折り返し地点。22.8km地点。
折り返し付近では毎年近くにある養老施設の方々が応援に出てくれているのですが、今年もみなさん外で応援してくれてとても励みになりました。毎年ここまで元気に走ってきておじいちゃん、おばあちゃんに手を振ってお礼を言うのがすごく楽しみで、今年は例年以上に元気な状態で来れたのですごく嬉しかったです。


ひとつ予想外だったのが22.8km地点で折り返したときに向かい風を感じたこと。
ここまでほぼ無風だと思っていたのですがどうやらわずかに追い風だったらしく、つまり復路は向かい風になるようでした。とは言え、これがほんとうに大したことのない風でして例年の強風を知っている身としては「あ、今年はこの程度なんだ」と思ってしまうくらいの風でしたのでこの風に悩まされることは一切ありませんでした。


折り返して先ほどのエイドに戻ってきたところで2つ目のスペシャルドリンクをゲット。今回もスムーズに受け渡していただけてとても助かりました。


26kmからは1kmほどトンネル内を走ったのですが、ここは傾斜も緩やかだったので覚悟していたほど疲れずに上り切ることができました。この区間のタイムをいま確認してみたら他の区間より5秒/kmほどタイムは落ちていましたが、走っているときはもっとペースを落としていたつもりだったので意外にいいペースで走れていることが分かってちょっと嬉しくなりました。


トンネルを抜けると少しアップダウンはあるものの、とくにつらく感じるところもなく安定したペースで30km地点に到着。ここからはいよいよこのコース最大の山場である長い(2.5kmくらい)上り坂が始まります。


30km - 40km (46:38[4:39/km])


上り始めてしばらくは緩やかな坂なのでなるべく脚に疲れを残さないようにしつつも、ペースも落とさないように気を付けながら走ります。ここまで30km走ってきているところにひたすら上りが続くのは当然しんどいのですが、それでも今年は不思議なくらい脚が動いてそこまでペースを落とさずに走れました。


31km地点を過ぎると長いトンネルに突入し、そのトンネルを抜けて少し走ると32km地点。ここから先の500mが一番つらいのは毎年走っていて分かっていたので覚悟していましたが、いつもであれば歩きたくなるこの坂も今年は普通に走って上れました。ペースはまったく落ちなかったのでこの上りの区間は前の人を抜きっぱなしでした。


上り切ってしばらく走ると33km地点。ここまでくるともう上りはないのでかなり気持ちに余裕が出てきます。


33.5kmあたりから2kmくらいの長い下り坂*1が始まるのですが、今年は心肺も脚も余裕があったので自然とペースが上がりました。ちょっと速いなと思っていたのですが34km地点を通過したときに確認したら4'24/kmと予想よりもかなり速いペースでした。

下りで調子に乗ると脚がすぐ売り切れてそのあとしんどくなることが多いのでどうしようか迷ったのですが、ここまできたらどう走っても3時間30分は切れそうだったのでダメだったらダメだったときにまた考えようと割り切って好きなペースで走ってみることにしました。

ピッチを落としてストライドを長めにとって走るとほんとうに気持ちよくて、とても34km走ってきたと思えないほどでした。


35km地点で最後のスペシャルドリンクをゲット。
今年もすべてストレスなくスムーズに受け渡していただきました。補給食をもって走らずに済むだけでなく、ここまでストレスを感じずに渡してもらえるなんて本当に感謝しかありません。残りは7kmしかないのでここで受け取ったスペシャルドリンクは37km地点までに全部飲み終えました。


坂を下り切って少し走ると36km地点。残り6kmだと思うともっと続いて欲しいような、早くゴールしたいような何とも言えない気持ちになります。見慣れた柏崎市内の街並みを眺めながら走っているとこのあたりから小雨がぱらつき始めました。強い雨ではないし、強くなりそうな雰囲気もなかったのであまり気になりませんでしたが、顔が雨でぬれるのはちょっと嫌でした。


この36km-39kmの区間はほんとうに大好きな区間で自分にとって一番見慣れた柏崎の風景です。
「今年もちゃんとここまで走って帰ってこれたんだな」と思うとすごく嬉しくなるし、風景のひとつひとつを眺めながら走っているとたまっていた疲れも全部吹っ飛びます。


39km地点を過ぎて小さな橋を越えたら交差点を右折し、そこから少し走ると40km地点です。


40km - ゴール (10:29[4:45/km])


40km地点には給水所があったのですがスペシャルドリンクの入れ物を捨てただけでとくに飲み物は取りませんでした。
何年か前にここで水を飲み過ぎたせいで最後の最後でお腹が痛くて走れなくなるという失態を犯して以来、最後の給水所ではできるだけ飲み物はとらないようにしています。


残り2km。


脚も痛くないしお腹も空いてない。ここまで完璧な状態で40kmに到達したのは初めてじゃないかとちょっと興奮しながらゴールへ向かいます。風も強くないのでペースを乱す要素もなく、とにかく淡々とペースを刻みます。41km地点を通過すると前に5人見えたのですがみんなペースが落ちてそうだったのでゴールまでにあの5人を抜こうと目標を決めて少しペースを上げてみました。


ゴールのある陸上競技場に入る前になんとか目標にしていた5人は全部抜いたのですが、前にもう2人走っているのが見えました。残り2人もいけそうだなと思ってペースを上げようとしたのですが、そのとき会場内に「ただいま女子2位の選手が入ってきました」というアナウンスが流れました。

よく見るとわたしの50mくらい前を走っている人がどうやらその女子2位の選手であり、ゴールを見るとその選手がゴールテープを切れるようにと準備をしているところでした。このまま抜いてしまったらとても気まずい感じになりそうな気がしたのでペースを落として前の選手との距離を少し開け、女子2位の選手がゴールテープを切ったのを見届けてからゆっくりとゴールへと入りました。


ゴール直前に時計を見たらタイムは3時間19分台だということがわかったので、「まさかのコースベスト...」とちょっとびっくりしちゃいました。

まとめ


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走る前は不安でいっぱいでしたが今年も無事に柏崎マラソンを走り切ることができました。しかもタイムはフルのコースベストというのは出来すぎです。走るまでは3時間30分が切れたら上々だなと思っていたのでこの結果には満足しています。

昨年末に体調を崩して以来走るほうはさっぱりでして一番走れていたときに比べるとまだまだ調子は追いついていませんが、それでも7月の東和ロードレースや8月の竜飛・義経と藤原湖、そして9月のしらかわ郷里とそれぞれのコースのコースベストを更新していることを考えると不調なりに走れるようにはなってきているようです。

いろいろな大会でコースベストを更新できている理由についてあれこれ考えてみたのですが、体調がよくないので前半はぜったいに飛ばさず後半に余力を残せていることが大きいのではないかという気がしています。今回の柏崎も前半はかなり抑えて入ったおかげで後半にかなり余力が残せていたことがいい方向にはたらいていたと感じています。


なんてタイムがよかった本当の理由なんてわかりませんが、今年も大好きな柏崎マラソンを完走できたこととそのタイムがとても満足できるものであったことはすごく嬉しかったし、おかげで今年の柏崎マラソンはよい思い出として長く記憶に残りそうな気がします。


(過去に参加した柏崎マラソン(フル)の結果)

大会名 日付 タイム 前回差
第13回柏崎マラソン 2015/10/25 3時間27分05秒 -
第14回柏崎マラソン 2016/10/30 3時間26分18秒 -47秒
第15回柏崎マラソン 2017/10/29 3時間28分56秒 +2分38秒
第16回柏崎マラソン 2018/10/28 3時間34分53秒 +5分57秒
第17回柏崎マラソン 2019/10/27 3時間19分10秒 -15分43秒


(関連リンク)

*1:往路の10-12kmの上り