2015年上半期に観たお気に入りの14作品



先日、シーフードグラタンを頼んだらシーフード抜きで出てきて泣きそうになったいとっとです。
しばらくほじりかえしても何も見つからなかったので試しに食べてみたのですがシーフードの味がせず、しょうがないのでお店の人に聞いたら交換してくれました。


2015年上半期は51本の作品を鑑賞しました。

2011年は93本、2012年は91本、2013年は80本で2014年は70本、そして今年は51本という感じで着実に鑑賞本数が減ってきています。映画好きとしてはたいへん寂しい状況ですが、これは映画のほかにもいろいろと興味があるものが増えてしまったがゆえの変化でしてしょうがなくもあります。

映画が唯一無二の趣味だった時代はとうに過ぎ去り、映画は数ある趣味のひとつになっていて観たいといいつつ他の趣味との兼ね合いもあって観ることを諦めることも増えてきました。それでも十分観てる方だろといわれたら返す言葉もないんですが、でももうちょっと映画観たいなと思っています。


さて。

そんなわけで観た本数はさっぱりですが、例年に倣っておもしろかった作品を10本を選ぼうと思ったのですが、いつもであれば「面白かった作品を30本くらい選ぶ」→「15本くらいまで絞る」→「10本に決定」という流れで決定するのですが、今回はおもしろかった作品を抜き出した時点で14本しか残りませんでした。14本だったらあえてそこからしぼる必要もなさそうでしたので今回は14本を紹介します。


順番は見た順番(たぶん)です。おもしろかった順番ではないです。

(1) フランシス・ハ

どこか子どもっぽくてかわいらしくて憎めないフランシスの生態を描いた作品。
この不思議なタイトルの意味はラストシーンで明かされるのですが、その瞬間におとずれる快感にも似たはじけるような喜びがとても心地よいすてきな作品です。おもしろすぎて3回観ました(笑)

(2) あと1センチの恋

大好きなリリー・コリンズ目当てに観に行ってきました。


くっつきそうでくっつかない幼なじみの二人を描いた作品ですが、二人の距離感がとにかく絶妙で観ていてイライラドキドキしました。作中でかかる音楽もすごくステキだったし、淡々とすすむ物語もおもしろかったし、なによりもリリコリがかわいいんですよね。

(3) 6才のボクが、大人になるまで

本作はある少年が6才から18才になるまでを実際の時間経過に合わせて撮った作品、つまり本人の実年齢がその年齢に変化するまで撮影を待ちつつ撮ったというとてもユニークな作品です。「ビフォア・サンライズ」「ビフォア・サンセット」「ビフォア・ミッドナイト」の3作品も似たようなコンセプトで撮った作品ですが、1作品単体でこんなめんどくさいことをしている作品は他には知りません。

そして撮影方法が風変りであるというだけではなく、作品自体の出来もかなりよかったです。


子どもの成長というか変化ってすごい!

(4) 祝宴!シェフ


ストーリーがどうとか主演がかわいいとか演出が凝ってるとかそういうことではなく、ただただおもしろかったです。

それしか言えない!

(5) プリディスティネーション


作品の全容が見えた瞬間に呆然としました(笑)


(6) はじまりのうた

この作品はわたしの大好きな作品「ONCE ダブリンの街角で」の監督であるジョン・カーニー監督の作品なんですが、期待以上によかったです。サントラが欲しくなる楽曲の数々やただくっついてハッピーエンドとはしないあたりが監督らしくてよかったなと思います。

(7) 海にかかる霧


生活に困った漁船の船長が、中国からの不法入国者の手助けをして稼ぎを得ようとしたら大変なことになってしまって...というお話なんですがこれは下手なホラーよりも怖かったです。人間って極限状態になるとなんでもやれるんですね...。

あと霧が出てくる映画はおもしろいというわたしの持論が強化されました。


(8) シンデレラ


誰もが知っているシンデレラという物語をここまで見事に映像化してみせただけでもすごいのに、これがもうほんとおもしろくてびっくりしましたし最初から最後までこの世界観に引き込まれました。


(9) セッション


非常に不愉快なおっさんが出てくる話なので好きかどうかでいうとかなり微妙なのですが、でもこの強烈な内容は他の作品とは一線を画していることはまちがいないし、おもしろかったのも事実ですので「観ることができてよかった」という意味で選びました。


(10) 百日紅


登場人物がとにかく魅力的でしたが、それ以上に幽霊や迷信を誰もがうたがうことなく自然と受け入れている世界がわたしにはあまりに居心地がよく感じられてこの世界観にあっという間に引き込まれてしまいました。


(11) 陽なたのアオシグレ

細かいことを言うと今年初めて劇場公開された作品ではないのですが、アニメーションの可能性をすごく感じたのでどうしても選びたくてチョイスしました。

本作は小学生の男の子が抱いた淡い恋心を描いた作品ですが、内容や描写はやや気恥ずかしくて直視しにくいストーリーでした。なのでお話自体はあまり好みではなかったのですが、後半描かれる「あるシーン」があまりによくてまるで胸ぐらをつかまれてビンタされたようなショックを受けました。

アニメーションという手法の可能性というと大げさかも知れませんが、音楽と映像のもつ力をひさしぶりに体感して本気で感動しました。


(12) 海街diary

何も特別なことのない日常こそが一生忘れられない日であり、自らが生を終えるその瞬間に思い浮かべる一日なんじゃないかなと思いました。観ているときも観終えてからも多幸感でいっぱいでした。


(13) マッドマックス 怒りのデス・ロード

過去の作品全部未見で観に行ったのですが、もうぜんぜん問題なかったですね。
迫力ある映像と観る者を強力に惹きつけて止まないストーリー、そして魅力的な登場人物などなど、終始圧倒されるすばらしい傑作でした。捕まったマックスが逃げようとする冒頭で一気に作品の世界に引き込まれ、最後までずっぷりとはまってしまいました。この作品を「すごい」という言葉でしか形容できない自分の語彙の少なさをこんなに悲しいと感じたことはありません。

あとひさびさの3Dでしたが、作品の世界に没入できてすごいよかったです。

(14) アリスのままで


本作は著名な大学教授として世界中をとびまわって働いていたアリスが、若年性のアルツハイマーをわずらい、じょじょに記憶を失っていく様子を描いた作品ですが怖かったです。記憶を失っていくことの怖さと悲しさに胸がつぶれそうになりました。

わたしは幼いころから短期記憶が異常に悪いのですが、もしかしたら自分もこんな病気になるんじゃないかと思うといてもたってもいられなくなるほどリアリティを感じました。


まとめ


上記の作品にあえて順番は付けませんが、邦画は「海街diary」、洋画は「シンデレラ」が一番好きです。


さて。上半期はなんだかんだと映画館に行けましたが、これからの半年はランニングと仕事でちょっと忙しくなりそうなので映画館とはさらに縁遠くなりそうです。このペースだと今年は100本観れないかも知れないし、そうなったらいよいよ映画とは距離を置くことになりそうです。

とは言え、最近ヒカリ座がとてもおもしろそうな単館系作品をばんばん上映してくれているのでそれだけでも観に行けるよう努力したいです。こんな作品が宇都宮で観られるなんて!っていう作品ばかりなんですよね。ほんとありがたいです。


そんなわけで話がそれてしまいましたが、下半期もがんばって時間を作って映画館に足を運びたいと思います(おしまい)



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