# 山形市にある「ヒロシモデル」というプラモ屋さん
今年から年賀状を出すのをやめようかどうか迷っているいとっとです。
2014年も残すところあとわずかとなりました。
今年も観た映画の中からおもしろかった作品のトップ10を選んでまとめ...ようとしたのですが、10本に絞りきれなかったので11本を選びました。簡単な感想を付けてまとめます。
トップ11
2014年に観た1番おもしろかった作品は....。
「麦子さんと」でした!
観たのは1月と年初も年初の1月4日でして、今年2本目に観た作品でしたが観終えたときからきっとこの作品が今年一番の作品になるだろうと思うくらい虜になってしまいました。その魅力はもう圧倒的でした。
詳しくは後ほど書くとして残る作品も合わせて1位から11位を発表します。
1位 麦子さんと
長い間、離れて暮らしていた母親との同居。そして突然の別れ。
本当はもっと素直になって仲良くしたかったのにできなかったそんな想いを抱えたまま母の故郷へ旅立った麦子が、母の故郷で若かりし頃の母の姿を知り、そして自分の中に母の面影を見つける町の人たちに癒されていきます。
母なる大地、母国。
自分の起源となる場所や育ててくれたところをあらわす言葉には「母」という文字が付くことが多いのですが、その言葉どおり、母の生まれ故郷が母の代わりに麦子に多くのモノを与えてくれる様子をこの作品は描いているのです。「誰が」とか「何が」とかじゃなく、もうすべてがすごく優しいのです。
甘えたいときに甘えることができなかった、甘えられる人がいなかった麦子に母の代わりに愛を注いでくれた母の故郷との出会い。
こんなにもわたしを幸せな気分にしてくれた映画はないというくらい多幸感あふれる作品でした。
2位 インターステラー
農作物が育たず、もはや滅びるのを待つしかなくなった人類の希望を一身に背負って宇宙へと旅立つというお話ですが、理論の上では存在することがわかっているものの、実際に肉眼で観測することが難しい数々の宇宙空間における現象を見事に映像化して見せた点がたいへんすばらしい作品でした。
この世の中でもっとも速いものは光であり、それを超えた速度での情報伝達は難しいと言われています。
ところが、本作では父と娘が互いへの信頼と愛情をプロトコルとして時空を超えたコミュニケーションを取って見せるシーンがありましてそこが本当にグッときます。たとえどんなに離れていても相手に状態の変化を伝えるというのはまるで量子テレポーテーションのようだなと思ったのですが、人が人を想う気持ち、愛が時空を超えて瞬時につながるというのはすごく夢があって素敵だと思います。
こんなに気分が高揚した169分は初めてでして、夢のような時間を過ごしました。
- 作品の感想
3位 アバウト・タイム
20歳になると時間を好きなように戻せる力が手に入る一族に生まれた男性の姿を描いた作品。
何度もやり直してよりよい人生を作り上げるのではなく、一度きりだと割り切っていまを生きることこそがもっとも楽しく人生を過ごすコツであることがよくわかる作品でした。
4位 アナと雪の女王
今年もっともヒットした映画なので説明は不要かと思いますが、これもすごく大好きな作品。
わたしが一番好きなシーンは両親が亡くなって閉ざしていたお城を開城をするその直前のシーンです。
アナが「For the first time in forever」をバックに、城に大勢の人が集まってダンスパーティが開かれる喜びを爆発させるところなんですが、このシーンのアナがまたすごくかわいらしくて大好きです。本作の楽曲はどの楽曲も魅力的ですが、わたしはこの曲が一番気に入っています。
5位 六月燈の三姉妹
両親は離婚しているのに同居していて、出戻りの長女、結婚直前に婚約破棄していて不倫をしている三女がいっしょに暮らしていたのですが、ここに離婚調停中の次女と東京から次女を追ってきた夫が加わってお祭りの数日間をいっしょに過ごすというお話。
あらすじだけ読むとなんだこれはという感じですが、鹿児島という土地の空気や魅力をそこで開かれる六月燈というお祭りを使って色濃く埋め込んであるすばらしい作品でして最初から最後までずっと引き込まれてしまいました。
7位 マダム・イン・ニューヨーク
ずっとインド暮らしで一人で外国へ行ったことのなかった女性が、姪の結婚式準備を手伝うために家族を置いてニューヨークへ単身移り住むというお話でしたが、抑圧とそこからの解放を丁寧に描いたすばらしい作品でした。自分もシャシの旦那のようなことを言ったりやったりしないよう心がけます。
8位 シンプル・シモン
アスペルガー症候群のシモンが兄の恋人を探すというお話。
「アスペルガーの人からみた非アスペルガーな人」というのはこんなふうに見えていたのかというところがスッと理解できるたいへんユニークな作品でした。
9位 思い出のマーニー
あまりに好き過ぎて展示も観に行ったしメイキングブックも買っちゃいました。
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- 作品の感想
10位 円卓 こっこ、ひと夏のイマジン
両親と祖父母、そして2人の姉という大家族の一員として暮らすこっこが、家族と学校という半径数キロメートルの世界の中で考え、悩み、成長をしていく様子を描いたすばらしい傑作でした。
自らの考えを否定され、逆にまったく同感できないことに共感を求めてくる周囲にいらだつこっこと、そんな彼女のまっすぐさを認めたうえで間違っているときにはそれをちゃんと指摘できる幼なじみのぽっさんの存在感が印象的な作品でした。決して声を荒げて道を正そうとするのではなく、ときには共感を、ときには間違っていることを強い言葉で指摘することで、こっこちゃんに想像力の大事さを教えるぽっさんと、ときにそれに加わるおじいちゃんの姿がグッときました。
ちなみに、観終えてから原作を読んだのですが原作の魅力が正しく映像化されていることを実感しました。
映画観てから原作読んだ方が楽しめると思います。
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総合ランキングのまとめ
表にまとめます。
順位 | タイトル | 鑑賞日 |
---|---|---|
1位 | 麦子さんと | 1月4日 |
2位 | インターステラー | 11月22日 |
3位 | アバウト・タイム | 9月28日 |
4位 | アナと雪の女王 | 3月14日 |
5位 | 六月燈の三姉妹 | 6月13日 |
6位 | いとしきエブリデイ | 3月5日 |
7位 | マダム・イン・ニューヨーク | 8月16日 |
8位 | シンプル・シモン | 10月24日 |
9位 | 思い出のマーニー | 7月19日 |
10位 | 円卓 こっこ、ひと夏のイマジン | 6月29日 |
11位 | ニシノユキヒコの恋と冒険 | 2月16日 |
次点
次点は以下の11作品です。
- オンリー・ゴッド
- ビフォア・ミッドナイト
- 鑑定士と顔のない依頼人
- ローン・サバイバー
- アデル、ブルーは熱い色
- 百瀬、こっち向いて。
- メイジーの瞳
- グランド・ブタペスト・ホテル
- her
- 天才スピヴェット
- ゴーン・ガール
# 順番は鑑賞順です
「ゴーン・ガール」はトップ11の方に入れてもよかったのですが、観た直後だったために評価がまだ定まっていない気がしてトップ11には入れませんでした。
まとめ
2014年はいろいろあって映画をあまり観られない一年になりました。
本日(12/13)現在、劇場鑑賞回数は128回で鑑賞作品数は120本でして、昨年の同時期に比べると30本、一昨年に比べると60本も本数が減りました。とくにミニシアター系の作品の鑑賞本数はかなり減っていまして、観たいけど見逃した作品は山のようにあります。
今回選んだ11本はどれも傑作ばかりでしてそれはもう間違いがないのですが、見逃した中にこれに並ぶくらいすばらしい作品があったのかも知れないと思うとちょっと残念な気分になります。
来年はせめて今年以上に映画を観たいです。