「サンクタム」見たよ


地球上で最も美しく、最も近づきがたい洞窟。そこは、人が足を踏み入れてはいけない聖域(サンクタム)と化していた。熟練ダイバーのフランク(リチャード・ロクスバーグ)は息子のジョシュ(リース・ウェイクフィールド)と、探検の資金を工面しているカール(ヨアン・グリフィズ)らで洞窟の謎を解き明かすため、調査を行うことに。しかし、謎を解く前に巨大なサイクロンによって唯一の出口を塞がれてしまう。彼らには、もはや洞窟の奥へ進むしか選択肢がなかった。そして、大自然との生死をかけた過酷で予測不可能な戦いが始まった――。

『サンクタム』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。


ドライブアングリーにカンフーパンダにピラニアにラビホラと、8月に入ってからとてもいいペースで3D映画を観ています。
そして何よりも声高に叫びたいのは、ここに挙げたいずれの作品も大変おもしろくて*1、3D映画がかなり良い方向に充実してきていることを毎度ヒシヒシと実感しているのです。目が疲れやすいとかメガネが邪魔くさいとか料金が高いという問題はありますが、でも映画としてはとてもよい作品ばかりでして、わたしの3D映画に対する満足度や評価は観るたびにガンガンズンズングイグイ上昇とメロラップ*2並みに急上昇しているのです。
特に「ラプンツェル」「カンフーパンダ」という2つのアニメーションは3D映画のポテンシャルの高さを見せつけてくれた傑作でして、この2本を語らずに今年の3D映画は語れません。これらの作品を観た上で3D映画がどうこういうならまだしも、観てないのに「3D映画は面白くない」とか言う人がいたらルノアールで対談を申し込んで叱りたいくらいありえないです。
とりあえず3D映画の是非について語りたいなら、とりあえずこの2作品と「アバター」くらいは観ていただかないと話にならないので帰ってくれないかっていうくらい大事な作品なのでまずここはぜひ押さえておいていただきたいです。


さて。話がだいぶ逸れたので戻しますが、こんな感じで期待高まる中で観ることになった本年8本目となる3D作品「サンクタム」ですが、臨場感を感じさせる演出の数々と映像の美しさはまさに3Dの魅力を引き出す努力が最大限されているすばらしい作品でして、映像的な面で言えば「アバター」に並ぶか、もしくはそれ以上に傑出した3D映画だと言えます。


特に感激したのは光と暗闇の使い方の絶妙さ。これには心底感動しました。


この作品のストーリーを簡単にまとめると洞窟に閉じ込められた人たちがそこから抜け出そうと頑張るというお話、つまり絶望の淵に立たされた人たちが希望をつかもうというそういう物語です。絶望というのは先の見えない言わば暗闇のようなものでして、もっと言うと希望というのは先の見えないところで行き先を照らしてくれる光のようなものだと考えれば、光と闇はこの作品のテーマそのものでもあると言えます。
洞窟や水中の曰く評しがたいほど重苦しい暗闇は、まさに皆が直面している絶望的な状況をよく表していますし、だからこそそこに差し込まれる光の筋は待ち望んでいる希望のように美しく見えなければならないのですが、これが本当に期待どおり、もしくはそれ以上に美しくスクリーンを彩ってくれました。



ストーリーそのものはさほど興味深いものではありませんでしたが、映像表現がとにかくすばらしく最後まで楽しく鑑賞出来ました。
こういう3D映画だったらいくらでも観たいです!


(関連リンク)


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*1:ドライブアングリー除く

*2:今井メロさん作