「美女と野獣 3D」見たよ


魔法によって、世にも恐ろしい姿に変えられてしまった野獣。魔法のバラが散る前に誰かを心から愛し、そして心から愛されなければ、彼は永遠に元の美しい姿に戻ることができなくなる。心を閉ざし、絶望の日々を送る野獣だったが、彼の前に美しく可憐な娘・ベルが現れたとき、運命は大きく動き始める――。不滅のプリンセスラブストーリーが3Dとなって蘇る。

『美女と野獣/ディズニー デジタル 3D』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。
元々この作品がすごく観たかったわけではなくて、映画が観られそうな時間に上映されてたのがこれだったので観ただけでしたので、観る前はさほど期待はしていませんでしたがかなり面白かったです。ストーリーはとてもスタンダードなプリンセスストーリーでしたが、観れば観るほど物語の世界に引き込まれてしまい、終始心を揺さぶられる鑑賞体験をしました。「真実の愛」とかそういうベタな文句ってすごく苦手なんですが、この作品から放たれると途端にそれなりの魅力をもってしまうんですよね。
他人に気持ちに無関心だった王子が、自らの欲求よりも相手の気持ちを尊重するに至るまでの心境の変化をとても短い時間で描いていたのもとても印象的でした。セリフのないシーンが印象的な作品っていい作品が多いです*1


他人の気持ちを理解することは容易ではありませんし、ほぼ不可能なんじゃないかと思うのですが、でも他人の気持ちを察しようという気持ちを持つことは誰にでも出来ることです。そのちょっとした気持ちを持てるかどうかの差が、他人から必要とされる存在になれるかどうかの分かれ目なんだよなとしみじみと感じさせられました。
難しいことじゃないけれどでもなかなか出来ないことってたくさんありますが、そういった些細なことを積み重ねていくことでしか信頼関係って生まれないのかも知れません。


唯一言いたいことというか文句があるとすれば、やっぱり3Dの必然性ですかね。。。
正直今までみた3D作品の中でも断トツで3Dの必要性を感じなかった作品なんですよね...、これ。元々2Dの作品を3Dにしようという試み自体は悪くないと思うんですが、それで+300円とか400円を取るだけの価値があるかというと少なくともこの作品については絶対ないとわたしは思います。
しいて例えるなら、iPhoneのアプリケーションをとりあえずiPadで動かしてみました的などうでもよさなんですよね。お金を撮って見せるんだったらちゃんと3D映像として再構成してやってくれよと思うわけで、ところどこで多少立体的に見えるくらいのものに追加料金は払いたくないなと。
あと、3D映画って一本観ると二本分観たくらい目が疲れるので、少なくとも3Dで観れて良かったなと思えるくらいのクオリティにして欲しいなという想いもあります。期待し過ぎと言われたらそれまでなんですが、付加価値として3Dを売りたいのであれば余計に下手な3Dを乱発しないで欲しいなと願うばかりです。


*1:発想が逆のような気もしますがここではあえて触れずにおきます