- 作者: 西村克己
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2009/04/01
- メディア: 文庫
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「要するに何が言いたいの?」―上司からこういう指摘を受けたら要注意!!せっかくの報告や連絡も台無しになってしまいます。本書は、そんな人に向けて “論理的に話す”ためのポイント35を図解でやさしく解説。「事実と判断を区別する」「自分の意見なら自信が持てる」「目や相槌も話し言葉の1つ」など、話す前の心構えからプレゼンで相手を説得するコツまで、見逃せないテクニックが満載です。
http://www.amazon.co.jp/dp/4569671977
いつもこの手の本を読む理由として掲げているとおり、わたしは伝えたいことがあって一生懸命話しているのにそれがなかなか伝わらないという経験が山のようにあります。そんな悩みを解決したいと思っていろいろな本を読んではみるのですが、多少改善はされる(たぶん)ものの、どうしても完璧!!というところまではいきません。なかなか難しいものです...。
本書はタイトルにある「論理的な話し方」だけでなく、会話を通じて相手に想いや考えを伝えることを至上命題として書かれています。つまり論理的に話すことは最終目的ではなく、あくまで相手に思いを伝えるための手段のひとつとして紹介されていてまさにわたしの目的にぴったりの内容となっていました。さらに会話をどうつなげていけばよいのか、どうやったら相手が話を聞いてくれるのかというところまで事細かに書かれていて、なるほどとうなずきながら読みすすめました。
過去に読んだ「思考法」や「話し方」について書かれた本の仲では一番具体的でわかりやすくて参考になる一冊でした。明日からはこの本のおかげで完璧に思いを伝えられる!...とはいかないでしょうが、少なからず改善できるような気がします。
本書が論理的に話すために必要なものとして以下の3つの要素を掲げています。
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- 主張
- 論拠
- データ
「主張」を理解してもらいたいと考えたときに、論拠とデータをどう組み立てて使うべきなのかということを図解を使って詳しく説明していて非常にわかりやすくまとめられています。本書ではこの説明のしかたを三角ロジックと読んでいたのですが、話を聞いている人が抱えている「なぜ?」を「論拠」「データ」「主張」の3つをうまく並べて説明することが聞く人にとっても非常にわかりやすく伝わりやすいと主張しています。そしてわたしもその主張に思わず同意してしまっていたのですが、読んでいる途中で気付いたのですが、この説明している部分の記述もおおよそ、この流れで書かれているんですよね。
本書を読むことで実感をもって三角ロジックのわかりやすさを体感できる構成になっているのはすごくよかったです。
この論理的な話し方以外にも、上記のとおり会話が続かない人へのアドバイスやよい方法も書かれていて非常に参考になる部分の多い一冊でした。まずはこの本の内容をひとつずつ実践して自分なりの方法論に落とし込んでいこうと思います。