ハンコック


人間の姿で地球にたった一人、何千年も生きている“ハンコック”(ウィル・スミス)。不死身の体で空を飛び、嫌々ながら人助けをするものの、やりすぎパワーで街を破壊し、市民は大迷惑。でも、本人は反省する気もなく、その不良的態度がさらにブーイングを受ける嫌われ者のヒーローなのだ。そんなハンコックは「真のヒーローにならないか?」というある人物の言葉をきっかけに、慣れないヒーロースーツを身につけ、悪質な銀行強盗事件を解決するなど、市民から惜しみない賛美を受ける。だが、その喜びを感じ始めた瞬間に、ハンコックの不死身のパワーに大きな異変が起こり始める…。ウィル・スミスとシャーリーズ・セロンが贈る、異色のヒーロー・アクション。

『ハンコック』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。
不死身の体を持ってたり空が飛べたりと一見ヒーローになる素質があるにもかかわらず、その素行の悪さから周囲からは嫌われてしまっている「ハンコック」という存在をテーマにした作品。この作品は、めずらしく観る前にあちこちで感想を読んでしまったので、能力は十分あるのに使い方を誤って嫌われてしまっているハンコックはアメリカの隠喩表現だとか、作品のあちこちに隠れたメッセージがあるのだそうですが*1、そのような見えにくいメッセージ部分を抜きにして、単純なダメヒーローからヒーローへの変身サクセスストーリーとして観ても非常に迫力あるおもしろい作品でした。後半の急展開もとても意外性にあふれてて、楽しめました。



ウィル・スミスと言えば、昨年末に見た「アイ・アム・レジェンド」が印象に残っているのですが、その作品同様にこの作品でも彼は孤独な立場にある人物をとてもうまく表現していると感じました。その能力の影響で、どこにいっても嫌われものでいた頃の彼が不意に見せる寂しさにさらされているような視線を見ると、観ているわたしまで孤独になってしまったような切ない気分にさせられます。
あの目はすごいの一言です。一見の価値あり。


一人では生きられない普通の人間たちと、一人でも生きていけるハンコック。
その対照的な存在としての両者の描き方がとてもおもしろかったです。


公式サイトはこちら

*1:一応事前に知識として頭に入れていったのですが、もともとそういう隠喩などには非常に疎くて、正直あまりピンときませんでした