「ベスト・キッド」見たよ


11歳のドレ(ジェイデン・スミス)は母親の転職で北京に引っ越してきたが、言葉や文化の違いからいじめに遭う毎日。そこで、ドレは武術の達人・ハン師匠(ジャッキー・チェン)に出会い、2人は猛特訓を始める。いじめられっ子から、飛びぬけた精神力によって武術の達人へと心身ともに成長していく――。空手を通して少年の成長を描いた大ヒットシリーズ『ベスト・キッド』のリメイク。

『ベスト・キッド』作品情報 | cinemacafe.net

新宿ピカデリーにて。
近くでは吹き替えしか上映していなかったので半分は観ることをあきらめていましたが、「ダークナイト」を観るために都内に行ったついでに念願の字幕版で鑑賞してきました。やはりジャッキーの生声はよくて字幕版で見たことを心底嬉しいと感じましたし、何よりこんなすばらしい作品を見逃さずに済んでよかったなと思いました。


本作は言わずと知れた25年以上前に公開された同名作品のリメイクなのですが、わたしはそのリメイク元の作品がとても大好きでワックスがけの修業とかをまねて自宅で修業をしたことは一度や二度ではありません。テレビで「ベスト・キッド」が放映された日の翌日は弟や友達と修業や大会に励んで遊ぶのはもはやお決まりでして、本当に影響力のある作品でした。
わたしはいつもミヤギさんの役をやって弟にけいこという名のかわいがりをしていたのですが、その甲斐あって弟はわたしより強くなって今ではわたしがかわいがられる方になっているような気がします。今の兄弟間の力関係はベスト・キッドで培わられたといっても過言ではありませんね。


さて。本作とリメイクの関係についてですが、基本的なフレームワークはリメイク元の作品をしっかりと踏襲していますが、登場人物たちのキャラクターや相関はほぼ真っ新なもので作り上げられています。こういったリメイク作品というのは、元となる作品が偉大であればあるほどその比較されることから免れることは難しいのですが、エッセンスだけを抽出して新たに物語を構築してみせることでそういった批判を避けたのはなかなかよかったです。まったく異なるわけではなくてオリジナルの空気は持たせつつも、その枠組みを借りて新規に物語を紡ぐというのは難しくないようでいて実はなかなか難しいことだと思いますし、ここまでしっかりと作り上げていることにはとても感心したし、非常にすばらしいと感じました。


ラストのカンフーの大会については、「まるでゲームのようで現実味が薄い」とか「あの修業が役に立ってみたいな絵が観たかった」という不満はありますが、それでもカタルシスを得るには十分なくらいに盛り上がりを見せていて本当に楽しいシーンでした。


これは映画館で観るべき傑作です。たとえ吹き替えでも見ないよりは見た方がいいと断言できます。
超おすすめ!

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