黄色い涙

1963年、晩春。オリンピックを翌年に控え、高度経済成長期の真っ只中にあった東京の阿佐ヶ谷で、“ある計画”をきっかけに出会った5人の若者たち―― 漫画家の村岡栄介(二宮和也)、歌手の井上章一相葉雅紀)、画家の下川圭(大野智)、小説家の向井竜三(櫻井翔)、勤労青年の勝間田祐二(松本潤)。大きな夢が互いを引き寄せ、栄介の住む六畳一間のアパートに集まった5人は、その日暮らしの貧しい共同生活を始める。ある日圭の絵が画商に売れ、栄介もまとまった金を手にして帰ってきた。この金を元手に生活を立て直し、残されたひと夏を創作活動に当てようと提案する栄介。それぞれが自らの才能と向き合う日々が始まった…。

『黄色い涙』作品情報 | cinemacafe.net

宇都宮テアトルにて。


頑張れば夢はいつか叶う!!みたいな話なのかと思いきや、もっと現実的な落ち着いた視点だったのは意外でした。ストーリーも出演者もとても魅力的で面白い作品でした。好きだなぁ、こういう作品。


そもそも私は嵐にはそれほど(と言うか全く)興味がありません。それでもこの作品を見ようと思ったのはハチクロで櫻井君を見たからです。彼の自然体な演技がとても好印象だったので、ぜひ他の作品も見て見たいと思っていたのです。ところがふたを開けてみれば、櫻井君ではなく二宮君や松本君がなかなか良くて得した気分。
お母さん想いの漫画家を演じる二宮君はお母さんだけではなくて友達にも優しいナイスガイ。彼自身の持つ空気なのか分からないけども、表情とか動作がとても柔らかいんですよね。周りに自然と人が集まる役どころへの説得力を感じさせる雰囲気は十分出てました。まさに適役です。
それと松本君演じる青年(どこかのお店で働いているようですが詳細は分からず)は田舎から出てきた木訥な人柄がにじみ出てる好青年。こんなイケメンなのに純朴ボーイ役かよ...と思っていましたが意外に似合っちゃうんです、これが。出番が少なかったのが残念でしたが、その割には印象に残る(オチのせいもありますが)役どころでした。


あと部屋の中とか着ているものとかで昭和な匂いをうまく出してたな〜と感心してしまいました。駅とか街並みは微妙だったけどそれはまぁご愛嬌という事で。
そんないい場面の多いこの作品で一番好きなシーンは二宮君が祭で会った元カノ(田畑智子さん)にキスを迫るシーン。優しかった彼が唐突に見せた狼姿(笑)にグッときたわけでは当然なくて、些細な一言に嫉妬し、それに煽られるように不意に相手を求めてしまうその行為に親近感を覚えちゃいました。二宮君の役どころ上、何となく考え方や物腰が出来すぎてたキャラだっただけにここだけは何となく分かり合えたような気分になるそんなシーンでした。


そんなわけで全体的にいい感じにまとまった良作だと感じたわけですが、唯一残念だったのは主演が嵐だったせいで他のお客さんがほとんど女性(しかも10代が多い!!)だった点ですかね。。。
そもそも自意識過剰な人間ですから、「あの人、嵐の誰が好きなんだろ?」とか「男なのにジャニーズ好き?キモイ」とか思われた挙句、全部足し合わせて「あの人キモイ」に発展してしまったらどうしようとか考えてしまいました(嘘)


でもまぁ本当に面白かったので、仮にそう思われてたとしても決して後悔はしていません!!


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