キッドナップ・ツアー - 角田光代

しばらく家を空けていた父さんが、娘をさらってそれを盾に母親に要求をのむように迫る...。文章にしてしまえばこんな暗そうな話なんですが、これまた期待を裏切って明るくそして面白い。大好きな父親と貧しいながらも放浪する様が心に暖かい作品でした。


最後の最後でがっかりしたので何となく印象が良くないのですが、視点が常に子供視点だからしょうがないのかも知れません...。新潮社の夏の100冊に選ばれてた作品なのですが、ひと夏の思い出として残りそうな作品です。