「トゥ・ザ・ワンダー」見たよ


エンジニアのニール(ベン・アフレック)は、仏モン・サン・ミッシェルを旅行中にシングルマザーのマリーナ(オルガ・キュリレンコ)と恋に落ちる。しかし米・オクラホマで一緒に暮らし出すと二人の心は次第に離れ離れとなり、そんな中、ニールは学生時代の友人ジェーン(レイチェル・マクアダムス)と再会し、彼女に安らぎを求めるようになる…。

『トゥ・ザ・ワンダー』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。
2年前に観たテレンス・マリック監督の作品「ツリー・オブ・ライフ」がたいへんおもしろかったので期待して観に行ってきましたが、これがもうびっくりするくらい何だかよくわからない作品でした。いままでもよくわからない作品はいくつか観てきましたが、その中でも指折りの難解さでした。

思い返してみれば「ツリー・オブ・ライフ」もなかなか理解困難な作品でしたし、こういう脚本・演出こそがこの監督の持ち味なんだなといまさら思い知らされました。


本作は「永遠に続くと思っていた愛が終わっていく様子」をとつとつと描いているだけで、そこにストーリーらしきストーリーはありません。旅先で出会ったニールとマリーナが愛し合ってから別れ、そしてニールと幼なじみのジェーンが再会して愛し合いそして別れる。そして再びニールとマリーナが結婚して生活を共にしてそれが破たんする様子を抑揚を付けることなく淡々と語られていきます。


出会い、惹かれあい、盛り上がっているときの二人は、この愛が永遠であることを確信してその甘美さに酔いしれています。
そして二人が愛に満たされている心情を映し出すように、二人の姿を映し出すシーンはどれもたいへん美しくて、そのいくつかはあまりの美しさに全身の力が抜けてしまいそうなほど魅了されました。



逆に二人の愛にほころびが見えてくると、それに合わせてさえない風景やマリーナやジェーンの美しさに陰りを見せてそれを表現していました。すごく伝わりやすい表現だなと思ったのですが、でもその残酷さに少しゾッとしました。


で。
そんなわけで映像の美しさやその描写のユニークさはたいへんおもしろかったので最後まで飽きずに鑑賞出来ましたが、冒頭でも書いたとおりストーリーは無いに等しくてまったくおもしろくありませんでした。そんなわけでなかなか他の人に「これはおもしろいよ!」とおすすめしにくいのですが、わたしはこの作品のことがすごく好きになってしまいました。


ツリー・オブ・ライフ」見たいな観念的な作品が好きな人であればこちらもそこそこ楽しめるので、そういう人にはおすすめします。


あ!あと、レイチェル・マクアダムスが死ぬほどかわいかったので彼女のファンは必見です。



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