「富豪刑事」読んだよ

富豪刑事 (新潮文庫)

富豪刑事 (新潮文庫)

キャデラックを乗り廻し、最高のハバナの葉巻をくわえた富豪刑事こと、神戸大助が難事件を解決してゆく。金を湯水のように使って。

http://www.amazon.co.jp/dp/4101171165

本作の特徴はミステリーをミステリーとしてストレートに描くのではなく、謎を解くために頭を使わずにお金にモノを言わせて一番確実に犯人にたどり着ける捜査を行って解決していくというところにあります。これは夏休みの宿題を頑張って解くのではなく、答えの載っている問題集を買い集めてその答えを写すとか、問題を解ける人を買収して問題を解かせるといったかなり強引な手法であると言えます。
謎を解くことが大きな楽しみの一つであるミステリーの根っこの部分の否定、、、とまでは言いませんが、その面白さを捨てて別の面白さを志向しているのはすごく面白いなと感じました。


あとは作中の人物が読者に対して語りかけをしてくるというメタな視点を提供するという点も変わっていて、これは東野圭吾さんの著書である「名探偵の掟」で一度読んだことのあるスタイルです。「名探偵の掟」については、冒頭では読んだことがないというか目新しさもあって楽しく読んだのですが、後半になると同じような展開に飽きてしまってざっと流し読みするようになってしまったのです。
それに比べると、本作はその語り口の面白さもあって最後まで
結局、刑事が世界一の富豪の息子っていう設定がすごく面白いですよね、これ。
世の中、お金があれば大抵のことは出来るわけで、お金にモノを言わせて気持ちがいいくらいあっという間に事件を解決していく様子を読んでると、こういう刑事がいてもいいんじゃないかという気が2?くらいわいてきたのでした。


ジャンルという枠をとらえた上で、あえてその枠の一部を乗り越えているところがとても面白い作品でした。


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