- 作者: 中島義道,角川書店装丁室
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2006/03/24
- メディア: 文庫
- 購入: 4人 クリック: 9回
- この商品を含むブログ (30件) を見る
たとえ間違っていようと、あなたは怒るべきである。20年にわたる壮絶な対人闘争から掴んだ「怒りの哲学」。
http://www.amazon.co.jp/dp/4569625819
先日「偏食的生き方のすすめ」を読んであれほど後悔したばかりですが、またもや懲りずに中島義道氏の本を読みました。
本書は日本人はもっと正確に怒りを伝える努力をするべきだというお話ですが、わたしが以前から知りたいと思っていた「怒るということはどういうことなのか」、といったことや「怒りは表明すべきか我慢すべきか」という点についてとても詳細に分析されていて非常に参考になりました。さすが、日々怒ることについて考えて自ら実践しているだけあって、なかなか説得力があります。
著者の主張でもっともうなずけたのは、自らの感情を大事にしろというものです。
怒らず穏便に済ませようとするのではなく、自らが怒っているというその事実をその程度もあわせてはっきりと相手に知らせることが大事なのだという言葉にはものすごいシンパシーをおぼえました。怒ることが大事なのではなく、怒りを感じているのに相手に対して怒れないということが問題なのだということはまったくそのとおりだと感じるし、そして外面ばかりよくてなかなか怒れない自分のことがとたんに憎たらしくなってきました。
周囲に当り散らす人はとても見苦しくてわたしはそういう人がとても大嫌いであり、著者に対してはそういう人であるというイメージがとても強かったのですが、自らの心の機微に常に注意を払い、その一つ一つを正しく受け止めて伝えるべきものははっきりと伝えるというその姿勢には倣うべきところが大いにあると感じました。
一日も早くそのように振舞えるよう、そして怒りたい時には素直に怒れるように毎日3人には怒る練習をしようと思います。
明日からはわたしに声をかけるときにはご注意を!!