ララピポ


一千万以上もの人々が行き交う大都会、東京。そこに、今日も高みを見上げるしかない人間たちが必死に這いつくばって生きていた――。野心家の風俗専門のスカウトマン・栗野健治(成宮寛貴)に、ロリータファッションでアニメ声優を志望するデブ専AV女優・玉木小百合(村上知子)、栗野の生活を秘かに羨む対人恐怖症の高学歴フリーライター・杉山博(皆川猿時)、スーパーヒーローを夢想するSFオタクのカラオケボックス店員・青柳光一(吉村崇)、栗野との関係にハマリ、彼に言われるがまま風俗店で働く元OLのトモコ(中村ゆり)、そしてトモコの母親であり、壮絶な臭いを放つゴミ屋敷の主婦にして淫乱熟女・佐藤良枝(濱田マリ)。一見、無関係な彼らのドラマが、東京の空の下で少しずつ交錯する。やがて、この6人の人生にそれぞれ思いがけないクライマックスが訪れることになる。ダメダメな彼らの運命は、いったいどこへ向かうのだろうか!?

『ララピポ』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。
原作未読な上に、映画の予告すら一度も観ていなかったので作品の内容について興味をもつきっかけは全くないに等しかったのですが、映画館に貼ってあったポスターが気になっていてすごくよかったので観に行ってきました。
作品そのものはどう理解していいのか難しいというか、全体としてとらえどころのない作品だなという印象を受けました。観終わった今もどういう作品だったのかよく分かっていないような気がします。
そんな分からない状態でありながらも感じたこととしては、人が人として自らの欲望や欲求を適度に消化しながら普通に生きるというただそれだけのことがどれだけ難儀なのかということはとてもよく伝わってきてすごく実感と共に理解出来たし、大変だけど、でも「生きているということそれだけで十分なんじゃない?」という肯定的なメッセージも感じられてその点はよかったです。


わたしはあまり大きな都市に住んだことはなくて、今住んでいる宇都宮市が一番大きな街です。
そのせいかわたしは人ごみというのがものすごく苦手で、都内に遊びに行った時などに大勢の中にまぎれて歩くときなど、ただ歩いているそれだけのことで疲れきってしまうことも少なくないのです。そのため「人ごみが苦手」ということは昔からずっと感じていたのですが、なぜわたしはこんなに人ごみが苦手なのかということはあまり考えたことがありませんでした。
この作品を観ながら思ったのは、人一人だけでもこれだけ多くのことを考えたり欲望を持って生きているというのだからその一人一人の思惑が絡み合うような群集の中に混ざるだけでも疲れて当然だと思うし、私自身には「それでもここで生きていきたい」というだけの覚悟がないことはとてもよく承知しました。


たくさんの人。a lot of peopleか。
何なんだろうな、この作品。あまり面白いとは思わなかったし不快に感じるシーンや展開も少なくなかったのですが、何だかグサグサ刺さる作品でした。


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