ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー


葉巻と猫とチョコバーをこよなく愛する皮肉屋のスーパー・ヒーロー、ヘルボーイロン・パールマン)。想いを寄せていたリズとの新生活を始めた彼だったが、新たな危機が到来する。今回の敵は魔界の王子。ヘルボーイは伝説の最強軍団「ゴールデン・アーミー」を復活させ、地球を汚した人類たちに宣戦布告する! マイク・ミニョーラの人気コミックを映画化したヒーロー・アクション『ヘルボーイ』第二弾。ヘルボーイ役を前作に続き、ロン・パールマンが務めている。

『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。
真っ赤な体と、広いおでこには二本の角跡を残し、さらには残り少ない後ろ髪をちょんまげのように結わえているその風体はまるで赤鬼を彷彿とさせるヘルボーイ。彼がその腕力で敵を次々となぎ倒していくようすは非常に爽快でストレス発散にはもってこいの作品でした。前半の「ウィンク」とのバトルは力と力のぶつけ合いが迫力があってよかったし、思わず「クラウザーさん...」と声をかけたくなるような容姿のヌアダ王子とのスピード感あふれる一騎打ちもスリリングでとてもよかったです。


[参考]
1. ヌアダ王子


2. クラウザーさん


とはいえ、この作品の本当のすばらしさというのはアクションではなく、異形の生き物の描写のうまさにあると感じました。
本作の監督は一昨年公開の作品におけるベスト3*1に入った「パンズ・ラビリンス」(映画の感想はこちら)でも監督をつとめていたギレルモ・デル・トロ監督ですが、彼の表現するモンスターというのはとても気持ち悪いながらも何となく目が離せない不思議な魅力にあふれています。そんなキャラクターたちがさまざまな能力を使って戦ったりするだけではなく、時には恋をしてラブソングを聴きたくなったり、時には酒を飲んで語り合いながらフラフラするというとても人間じみたその様子がとても愛らしくグッとくるのです。


ひとつ残念に感じたのは、個々の登場人物*2のバックグラウンドが分かりにくい上に、相関もよく分からなくて理解に困ったという点です。分かりにくさの割にやけに説明が少ないことから「この作品は何かの続編?」と思ってたらまさにそのとおりでした。4年前に前作が公開されているそうです。普段であれば前作が未見かどうかに関わらず楽しく観れることが多いし、これも結局はその部類の作品ではあったのですが、これは前作を観ておいた方がよりいっそう楽しめると思います。
前作を観ていない人は観てから行くか、そうでなければWikiなどで主要な登場人物と簡単な相関くらいは覚えていった方が楽しめると思います。


公式サイトはこちら

*1:もちろん私のベスト3です

*2:そもそも人間じゃない人もいますがそれはさておき