1970年のパリ。弁護士のパパ、マリ・クレールの記者のママ、やんちゃな弟のフランソワ、そして、大好きなキューバ人の乳母・フィロメナと一緒に庭付きの家に暮らしていていたアンナ。名門のカトリック女子小学校に通い、成績優秀で完璧に調和がとれていた、アンナの毎日。ところが、パパの兄がフランコ政権を相手に反政府運動を行い、逮捕されてしまう。それを機に社会的良心に目覚めたパパとママ。子供たちを残してチリへと旅立ち、やっと帰ってきたと思ったら、さあ大変。2人の風貌はまるでヒッピー。すっかり共産主義に傾倒し、チリの政治運動に参加した父親は弁護士を辞め、小さなアパートへ引っ越すことに。大好きなフィロメナは解雇され、宗教学の授業にも出られず、ミッキー・マウスも取り上げられる。突然訪れた、新しい環境にアンナは不満爆発。フィデル(=カストロ)と理不尽なオトナたちに宣戦布告!?
『ぜんぶ、フィデルのせい』作品情報 | cinemacafe.net
恵比寿ガーデンシネマにて。
あまりに素晴らしすぎるタイトルに惹かれて観に行ってきましたが、タイトルに負けないくらい内容もすごく魅力的な作品でした。
大人の都合に振り回されながら成長していくアンナの物語。親の行動に不信感を感じているアンナは不満を隠そうとせずにいつも口を尖がらせているのですが、その姿がとてもかわいくて「うちの子もこんなふうに育って欲しいな」と思いながら見ていました。
どのシーンもすごく印象的で大好きなのですが、一番好きなシーンはアンナが夜中に起き出して来て「ヒゲの革命家」たちと交流を持つシーンです。あの手この手で共産主義について理解してもらおうと話す革命家達を前に、一歩も引かずに持論をぶつけるアンナにぐっときました。
この作品を観終わって思ったのは、アンナと同じくらいかちょっと上くらいの年の子にこそ観て欲しい作品だということ。
そのくらいの子達は、アンナの価値観の変遷を観てどのように感じるのかとても興味があります。ちょっと内容は難しいかも知れないけども、アンナの姿を通して生きる事の大変さと面白さを感じてくれるんじゃないかなという気がしました。
うちの子がもう少し大きくなったら一緒にDVDで観ようっと。
間違いなく今年観た作品の中では突出して面白かった作品です。近場で観られる人は見逃さずに観るべき!!
公式サイトはこちら
[追記]
アンナのかわいさはすごく表現するのが難しいのですが、小動物を愛でたくなる時のかわいさに近い気がします。