「シャンハイ」見たよ


1941年、太平洋戦争開戦前夜。米国諜報部員のポールは親友・コナーの死の真相を究明するため上海に降り立つ。捜査線上には執拗にポールをつけ狙う日本軍の大佐・タナカや、コナーの恋人のスミコ、裏社会のドン、アンソニーと彼の美しい妻、アンナという人物が浮かび上がる。しかし、このアンナとの出会いがポールの運命を大きく変えていく――。

『シャンハイ』作品情報 | cinemacafe.net

宇都宮ヒカリ座にて。


公開直後からあまりよい評判は聞かなかったのでおもしろくないかも知れないという覚悟して観に行ってきました。


で、実際どうだったのかと申しますと、おもしろい/おもしろくない以前に最初から最後までひとつも情感を揺さぶるところがなくて観終えても自分の中になにも残らないというおそろしい作品でした。ここまでまったく何も感じない作品というのは正直初めてでして、観ながら終始戸惑っいっぱなしでした。
ドキドキすべきシーンなのに緊張感がまったく感じられないし、さりとてストーリーに楽しめそうな工夫が感じられるわけでもありません。さらには映像として興味を煽るような見どころさえもないという無い無いづくしの三重苦状態。


唯一、日本軍の蛮行をところどころでフィーチャーしていたのは記憶に残っていますが、それすら残酷さや横暴さの描写が中途半端過ぎて興味をもつほどではありませんでした。


普段は「観ている映画がつまらないと感じたらどこか楽しめる場所を探してそこを徹底的に楽しむ」というのがわたしのモットーなのですが、楽しめる要素どころかつまらないと感じる要素さえもなにもない作品というのはいままで出会ったことがなく、最後までただ眺めていることしかできませんでした。
なんという無力感...。


好意的に接してもらえたら仲良くできますし、殴りかかられたら殴り返すことができますが、何もしてこないものには何もできないんですよね。この作品を観て「好きの反対は嫌いではなく無関心」という言葉を思い出しました。


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