スマイル 聖夜の奇跡


プロのタップダンサーになる夢に破れた修平(森山未來)は、逃げるように恋人・静華(加藤ローサ)のいる北海道にやってきた。静華との結婚を望む修平だったが、彼女の父親は彼に条件を与える。それは、スケートも滑ったことさえない修平が、弱小少年アイスホッケーチーム“スマイラーズ”を勝利に導くこと。一方、チームのエース・昌也(綿貫智基)は、スケートリンクで出会ったフィギュアスケートの少女・礼奈(岡本杏理)と初めての恋に落ちるが…。勝った経験がない少年たちと、アイスホッケーを知らない監督が、病気の少女のために奇跡を信じて立ち上がる!

『スマイル 聖夜の奇跡』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。
試合に勝ったことが弱小ホッケーチームが全道大会を制するまでのサクセスストーリー。弱かったチームが大会を勝ち抜く...と聞いて、いわゆるスポ根よろしく血の滲むような練習が繰り返されるのかと思ってましたが、そんな展開ではなくてすごく意外でした。
それと、随所に仕掛けられた小ネタが面白かったり、予想以上にサービス精神旺盛な作品でした。作品全体で見ている人を楽しませようという事をすごく意識している事が伝わってきて非常に面白かったです。


この作品で一番好きなシーンは、初めての練習試合で修平がメンバーに作戦を与えて勝利するシーンです。最初に4点も取れられた上に点も取れず、全く勝てそうにもなかったチームがちょっとした作戦をきっかけにあっという間に勝ってしまうというかなり強引な展開が繰り広げられるのですが、最初から勝つとは思っていなかっただけにこのシーンの盛り上がり方がすごく好きです。


そうそう。
夏に見た「遠くの空へ消えた」や先日見た「Little DJ」もそうだったのですが、ふとしたきっかけで20年くらい前の話を思い出して当時を振り返るといった手法は結構好きです。変えようのない未来を最初に見せておいてから過去を振り返ることで、結末を意識して過去を見る*1という現実ではありえない視点でその瞬間を見ることが出来ます。終わりを意識して経過を観察することは、知らずに観察するよりも深く感情移入できるのです。
この作品を見て、未来→過去→未来といった流れで構成される作品が好きなんだなと気付きました。


公式サイトはこちら

*1:例えば大好きな人とは死別してしまうけどもその人との過ごした楽しい過去を振り返るなんてのがその最たる例です