Winnyの技術 - 金子 勇

P2Pで有名なソフトウェアと言えば、今はWinnyを上げる人が多いかと思われます。
これだけ大規模なP2Pネットワークを構築する為にはどんなアイディアが用いられてるのか、興味津々で読ませてもらいました。概念的にはそれほど難しいことはなく、小さな工夫の積み重ねという印象でした。もちろん実装編を見ればわかるとおり簡単なものではありませんし、誰にでも出来るものでもありません。


Winnyについてはあちこちで情報流出というニュースとごちゃまぜになって出てくる事も多かったために、だいぶネガティブな印象をもたれがちですが、これはWinny本体ではなくWinnyを悪用したウィルスによるものです。ソフトウェアの欠陥を付いたものではありますが、Winny自体に問題は無い(プログラムを修正できない事による弊害です)と思っています。


私がWinnyに感じている問題点は唯一つだけ。それは匿名性を意図的に持たせてしまった事。これに尽きます。
これさえ無ければもっと違う発展の仕方があったんじゃないかなと思うのですが、逆にこれが無ければWinnyのこれほどの発展は無かったかも知れません。
難しい...。


ちなみに、よくP2PWinnyを並列に語っている人がネット上には居ますが並列ではありません。WinnyP2Pソフトウェアの一つに過ぎません。P2P=危険という発想は間違っています。C/Sに対してのP2Pですから、P2Pだから危険というのはどう考えてもおかしいです。