1. プレイ時間 - 21時間06分
2. ジャンル - アクションアドベンチャー
3. 機種 - PlayStation 5
4. 感想
[良かった点]
(1) 世界観がとても良い(良すぎてつらい)
(2) 敵がそんなに強くないのでスルスルすすむ
(3) 音の使い方がとてもうまい[悪かった点]
(1) 画面が暗すぎる
(2) 戦闘がやや単調になりがち
(3) 選択肢があるようでほぼ一本道

死生観は人それぞれですが、どんな人でも自分が死んだあとのことをまったく考えたことがないという人はいないと思います。
この世に死んだことがある人はいないので死んだらどうなるのかというのは正解のない問いなんですが、この「死んだらどうなる?」に対して出てくるであろう答えをざっくり分けると「死んでも続く(別の世界に行く、生まれ変わる)」と「死んだらおしまい」といういずれかに分けられるのではないかと思います。自分は前者だといいなと思ってる後者でして「自意識が消えてしまうのは怖いけどでも死んだらそこで終わりだろうな」と思ってます。
ただ、一方で「もし死んだあとも続くとしたら....」ということもまったく考えないわけではなくて、死んだ後の世界で自分の葬式を見ている自分の姿を想像することもあります。
そう考えてしまうのは自意識が喪失してしまうことへの恐怖や自分の予感はだいたい当たらないという経験が影響しているのだと思いますが、一番大きく影響しているのは幼い頃に祖母からそういった話を聞かされ続けていたために、そういった価値観を内面化しているためだと思ってます。死んでも終わりじゃなくて生まれ変わるんだと教え続けられたことで、そういった考えは自分の中に「あるかも知れない可能性のひとつ」として色濃く残っています。そしてもし死んだ後の世界やこの世とあの世という断絶された2つの世界の存在があると想像すると、いつもある2つのことを想像をしておびえてしまいます。
想像することのひとつめは「目の前にいるのに認識されないので誰とも話すことができなくなることへの恐怖」、そしてもうひとつは「一人で延々と行き場なく暗いところを歩かされることへの恐怖」です。
ひとつめの想像は物語などでもよく描かれるのですが、死んだ人の想念はこの世界に残るけれど生きている人たちからは見えなくなってまったくコミュニケーションがとれなくなるというケースです。
自分はたまに「家族や友人を見かけたので声をかけたけどみんな自分のことを知らなくておびえた表情を向けられる」という夢を見ます。これがほんとうにしんどくてこの夢を見るとその日は1日元気なく過ごすことになるのですが、このことは「知っている人たちの誰からも認知されなくなってしまうことが自分にとってどれだけ怖いことなのか」ということを端的に表しています。みんなが目の前にいるのに自分が自分として認識されないことへの恐怖というのはとても強くあってそれを刺激するような想像です。
ふたつめの想像は三途の川に代表されるようなあの世とこの世を分かつ何かがあって、そこを超えてあの世まで続く暗い道をひたすら歩くというものです。
自分はものすごい暗所恐怖症で暗いところがめちゃくちゃダメです。どのくらいダメなのかというと、西川田にある子ども科学館で"暗闇体験"という真っ暗な中を手探りで進むという展示があって何となく中に入ったら心拍数が一気に上がって逆走して出てきたくらいダメです。実はそのときまであまり暗所がダメだという認識がなかったのですが、なかっただけに死ぬかと思うくらいしんどい目にあいました。
それからはもう目が慣れても何も見えないような暗いところがとにかくダメで、そういう場所にいる自分を想像しただけで動悸が激しくなって具合が悪くなります。
だいぶ前置きが長くなってしまいましたが、本作は「死んだはずの妻から手紙が届いたので会いに行く」というところから物語が始まります。霧に包まれた街や真っ暗な建物のなかを歩いていると「これは死と生の狭間を歩いているのではないか?」と感じてだんだんゲームをすること自体が億劫になってきます。いま主人公はこの世とあの世の間を歩きさまよっているのではないか?いつか自分もこんなふうによくわからない場所を歩かされるんじゃないか?という考えが頭から離れなくてプレイ時間に比例してどんどん気持ちが重くなりました。それほどゲームの世界観が自分がイメージするこの世とあの世の狭間の世界そのものでして、この世界観に飲み込まれないように気持ちを奮い立たせながらゲームをプレイしました。
操作性はいいし、ストーリーもいいんですが、この世界観があまりに自分にとってリアリティのある世界で非常につらかったです。
オリジナルはおそらく学生の頃にやったことがあったはずですが、当時はそこまでこの世界観にしんどさを感じた記憶はありません。おぼえているのは病院の汚いトイレや出てくる気持ち悪い敵キャラクターの造形への嫌悪感ですが、それも耐えられる程度のものでしかなくてここまでダメじゃなかったはずです。リメイクの出来がいいのか、それとも加齢による変化なのか分かりませんがここしばらく記憶にないレベルでメンタルにダメージを受けながらプレイしました。


一事が万事こんな調子だったのでゲームは1周しかしていないのですが、リメイク版がオリジナル版をそれなりに踏襲しているのであればエンディングはいくつかあったと記憶しています。
ゲームとしての出来はほんとうにいいのでリメイクされたエンディングをいろいろ見てみたいのですがクリアして4カ月くらい経ちますがいまだにもう一度やってみようという気持ちになれずにいます。いつか覚悟が決まったら別のエンディングを見るためにまた遊びたいです。
