先週の水曜日。業務時間があと15分で終わるというところで上司に呼ばれて会議室に行きました。
何としても定時で帰りたかったので「早く終わる話だといいな」なんて考えながら会議室へ行くと「Nさんが亡くなったらしい」という話を聞かされて頭が真っ白になりました。Nさんは4年前までは直属の上司だった人で、普段も会社では見かけていたので正直まったく信じられませんでした。まだ55歳でした。
話はすぐに終わってその日は早く帰れたので走りに行ったのですが頭の中は真っ白なままでどこをどう走ったのか正直よく覚えていません。こんなのは冗談で言えるような話ではないので嘘だとは思いませんでしたが、でも何かの間違いという可能性もあるんじゃないかとちょっと考えたりしていました。人違いとか。
翌日の朝の時点では誰もそのことを話していなかったのでやっぱり間違いじゃないの?と思っていたのですが、昼近くになるといろんな人からその話を聞くようになってやっぱり本当だったのかと改めて絶望的な気持ちになりました。
その日から一週間経ちました。今日はNさんの告別式でした。
同期の車に乗せてもらって会場へと向かったのですが、行く前からものすごく気が重くて行きたくないとずっと思っていました。告別式に出たらNさんが亡くなった現実と向き合わないといけなくなるし、その事実を真っ向から受け止める自信がありませんでした。
それでも最後のお別れをしないままというのもダメだろうと覚悟を決めて会場へ行ったのですが、そんな覚悟なんてほんとうに何の役にも立たないというか、していた覚悟以上に大きなダメージを受けて帰ってきました。午後からは仕事に行ったのですが、ほとんど何も手につきませんでした。明日になったら大丈夫なのかどうかも分かりません。
以前、リーダーとマネージャーの違いについて調べたときに「正しいことをするのがリーダーで、正しく行うのがマネージャー」だと書いてあってなるほどなと思ったのですが、自分がリーダーと聞いてまっさきに思いつくのはNさんでした。何か決めなければならないことがあったときでも進むべき方向をさっと見抜いてどこへ向かったらいいのかをそれとなくアドバイスしてくれるそんな人でした。
今でもわたしが何か大きなことを決めるときには「Nさんならどうするかな」とよく考えます。もし考えても分からなければ相談すればいいやと思っていたのですがもう相談できないのかと思うと足場が一気に崩れたような不安でいっぱいです。
3年前。社内に新しい組織ができると決まってNさんがそこの責任者になったときにいっしょにやらない?と誘ってもらったことがあります。誘ってもらったことはほんとうに嬉しかったのですが、当時はまだやりかけのままになっていることがあるからと断ってしまいました。転職活動も含めていままで異動に関する決断はたくさんしてきたけど、どれひとつ後悔するようなものはないと思っていましたが、このときの異動を断ったことは生涯ずっと後悔するような気がします。
先週の水曜日に亡くなったと聞いてから毎日いろんなことを考えています。そのせいなのか、日に日に体調が悪くなっていて今日は腹痛と背部痛がひどくて動くのもつらく感じるほどでした。昨年の年末に体調を崩したときと症状は似ていますがそのときと同じかそれ以上に体調が悪いです。
気持ちをしっかり保とうとすればするほどそのことが負担になって余計にしんどくなるし、どうしたら今よりも少しでも体調がよくなるのか正直まったくわかりません。この一週間、ずっと気持ちが落ち着かなくて柏崎マラソンどころではないなと思いつつ、でもこの半年間ずっと楽しみにしてきたんだから走りに行きたいと自分の気持ちを毎日鼓舞し続けてきました。
でももうどうしたらいいのか分からなくなってきました。