最近読んだ本の感想(2014/09/16〜09/30)


2014年9月16日から30日に読んだ本のまとめ

65. 太陽の坐る場所

太陽の坐る場所 (文春文庫)

太陽の坐る場所 (文春文庫)

高校卒業から十年。元同級生たちの話題は、人気女優となったキョウコのこと。クラス会に欠席を続ける彼女を呼び出そうと、それぞれの思惑を胸に画策する男女たちだが、一人また一人と連絡を絶ってゆく。あの頃の出来事が原因なのか…?教室内の悪意や痛み、十年後の葛藤、挫折そして希望を鮮やかに描く。

http://www.amazon.co.jp/dp/4167817012

今週末に映画が公開されるのでそれに先立って原作を再読。

辻村さんの著書の映画化と言えば2年前に映画化・劇場公開された「ツナグ」がありますが、あれも10月公開だったと記憶しています。
辻村さんの作品って秋の夜長に読みたくなる作品が多いので、映画の公開時期も10月くらいなのかなと思ったり。偶然だと思うけど。

辻村さんの本を読むと自分や自分の過去と向き合いたくなります。

66. 強いチームはオフィスを捨てる

強いチームはオフィスを捨てる

強いチームはオフィスを捨てる

どこにいても世界中の人と簡単にコミュニケーションできるのに、なぜオフィスが必要?人生の大切な時間を通勤に費やすのはナンセンス!優秀な人材と一緒に働きたければ、物理的距離なんて関係ない!前作『小さなチーム、大きな仕事』で圧倒的な支持を集めたカリスマ経営者たちが、今回取り上げたのは「リモートワーク」。世界に散らばる36人の社員を率いて、数百万人ものユーザーにふさわしい働き方を伝授する。会社や組織にまつわる固定観念が、根底からくつがえる!

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さいきんちょっと気になっていたリモートワークについて、わりとネガティブな意見が多いので推進の立場にある人の意見を読みたくて読んでみました。
リモートワークいいかも!

67. この世の全部を敵に回して

この世の全部を敵に回して (小学館文庫)

この世の全部を敵に回して (小学館文庫)

戦争、テロ、狂信、犯罪、飢餓、貧困、人種差別、拷問、幼児虐待、人身売買、売買春、兵器製造、兵器売買、動物虐待、環境破壊−−。私たち人間は歴史の中でこれらのうちのたった一つでも克服できただろうか。答えは否だ。
 かくも、残酷で無慈悲な世界に生まれ、苦痛と恐怖に満ちた人生を歩まされる「死すべき存在」としての人間。だからこそ、人間には、「愛」が必要だ。ここで注意深く伝えたい「本当の愛」は、憐憫であり、哀れみである。その愛は、死に対して為す術もなく無力であるからこそ、差し述べることのできる遍く広いものである。身の回りの特別な相手だけの幸福を祈ることから離れることができてはじめて、ひとは、貧困、暴力、戦争、差別、迫害、狂信といった諸悪を無力化することに向けて船出をすることができるのである。

http://www.amazon.co.jp/dp/4094087079

白石一文さんの本はわりと好きでよく読むのですが、どんなに作品の内容が違っていても白石さんの本だと分かる「何か」が必ずあります。
ずっとそれが何かはわからなかったのですが、本書を読んで白石さんの死生観、人生哲学のようなものがその「何か」なのかなと言う気がしました。いままでは物語に隠れて見えなかった白石さんの本音というか価値観そのもののような作品でした。

異論反論はありますが、おもしろかったです。


68. 戦略思考トレーニング3

本書は、クイズを解きながら戦略思考力を身につける大人気シリーズの第3弾です。今回は、優れた戦略を考える「やわらかな頭の作り方」をテーマにしました。「常識の枠を取り去る」「ニュースを見て発想を盗む」「違う立場の人の『目』を借りる」など、日常でできるトレーニング方法を具体的に解説します。クイズはいずれも本当にあったことに基づいて作られています。思わず他人に話したくなる「まさか?」「なるほど!」の事例が満載。ビジネス教養を身につけられます。

http://www.amazon.co.jp/dp/4532113067/

おもしろいと聞いていたので期待して読んだのですが、ぜんぜんおもしろくなかったです。


69. トラウマ映画館

トラウマ映画館 (集英社文庫)

トラウマ映画館 (集英社文庫)

呪われた映画、闇に葬られた映画、一線を越えてしまった映画、心に爪あとを残す映画、25本。

http://www.amazon.co.jp/dp/4087713946

町山さんの心に傷跡として残っている強烈な作品を紹介した本でしたが、どれも観てみたくなりました。
作品の内容についてほぼネタバレしているのに作品が観たくなるような感想・批評ってすごいなと思います。いやホントにすごいですよ。


70. 死の淵を見た男

死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日

死の淵を見た男 吉田昌郎と福島第一原発の五〇〇日

吉田昌郎菅直人、班目春樹…当事者たちが赤裸々に語った「原子力事故」驚愕の真実。

http://www.amazon.co.jp/dp/4569808352

2011年3月11日の大震災、そしてそれによって引き起こされた津波で壊滅的なダメージを受けた福島原発
当時、テレビから入ってくる情報はどれも断片的で果たしてどういう状況でどういうことをしているのかまったく見えてきませんでした。そのことが本当に不安でならなかったのですが、本書はあのときどんなことが起きていて誰がどんなふうにその改善に尽力したのかが書かれていてとても読みごたえがありました。
仕事はお金を稼ぐための手段だと割り切るくらいでちょうどいいとわたしは思っているのですが、そんなわたしでも自らの仕事に誇りをもち、最後まで責任をもって状況の改善に全力を尽くした人たちのことが書かれていてかなりグッときました。

読んでよかった!