最近読んだ本の感想(2015/02/16〜4/15)


2015年2月16日から4/15に読んだ本は9冊でした。

7. 不自由な心

不自由な心 (角川文庫)

不自由な心 (角川文庫)

大手企業の総務部に勤務する江川一郎は、妹からある日、夫が同僚の女性と不倫を続け、滅多に家に帰らなかったことを告げられる。その夫とは、江川が紹介した同じ会社の後輩社員だった。怒りに捉えられた江川だったが、彼自身もかつては結婚後に複数の女性と関係を持ち、そのひとつが原因で妻は今も大きな障害を背負い続けていた…。

http://www.amazon.co.jp/dp/4043720025


以前、一度読んだことがあったのですがどんな内容か忘れていたので再読。
男は浮気するものだ、というのが常に前面に出てくるあたりがいかにも白石さんの本だなーと思いながら読了。中身は大したこと書いてないのに最後まで興味深く読めるのはさすが。

8. 最貧困女子

最貧困女子 (幻冬舎新書)

最貧困女子 (幻冬舎新書)

働く単身女性の3分の1が年収114万円未満。中でも10~20代女性を特に「貧困女子」と呼んでいる。しかし、さらに目も当てられないような地獄でもがき苦しむ女性たちがいる。それが、家族・地域・制度(社会保障制度)という三つの縁をなくし、セックスワーク(売春や性風俗)で日銭を稼ぐしかない「最貧困女子」だ。可視化されにくい彼女らの抱えた苦しみや痛みを、最底辺フィールドワーカーが活写、問題をえぐり出す!

http://www.amazon.co.jp/dp/4344983610

以前読んだ「出会い系のシングルマザーたち―欲望と貧困のはざまで」と同じ著者である鈴木大介さんの本ということで手に取って見ました。男は男で生きにくいなと思うことはあるのですが、女性には女性の大変さがあるというかそれがまた想像以上に大変で気が滅入りました。

娘をもつ身としては、子どもたちがこういう状況におちいらないようにしないとなという危機感を煽られました。

9. 父という病

(051)父という病 (ポプラ新書)

(051)父という病 (ポプラ新書)

父親なんて、いらない―。偉大過ぎる父親の重圧、母親を苦しめる父親への憎しみ、ファザコンの娘、父親嫌いの息子、不在の父親を求め続ける子…。あなたの人生を知らずしらず支配する「父という病」の呪縛を解け!話題騒然のベストセラー『母という病』に続く、もう一つの真実。長年、親子関係を見つめてきた精神科医が贈る、覚醒と救済の書!

http://www.amazon.co.jp/dp/4591136736


本書の帯に「父親って、必要ですか?」と書かれていたのでドキドキしながら手に取ったのですが、「必須じゃないからこそ必須」みたいなことが書かれててなんだか戸惑いました。父親の存在自体は必須じゃないけど、父親が不在となることで母親と子どもの距離が近くなりすぎるから必須というらしいです。


10. リーダブルコード

リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)

リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory in practice)

コードは理解しやすくなければならない。本書はこの原則を日々のコーディングの様々な場面に当てはめる方法を紹介する。名前の付け方、コメントの書き方など表面上の改善について。コードを動かすための制御フロー、論理式、変数などループとロジックについて。またコードを再構成するための方法。さらにテストの書き方などについて、楽しいイラストと共に説明する。日本語版ではRubyやgroongaのコミッタとしても著名な須藤功平氏による解説を収録。

http://www.amazon.co.jp/dp/4873115655

読みやすいコードを書くために参考にしようと思います。

11. 幻影の星

幻影の星 (文春文庫)

幻影の星 (文春文庫)

熊沢武夫が東京で買ったネーム入りのコートが、故郷・長崎で発見された。だが武夫の部屋のクローゼットには、新品のコートがかかったまま。なぜ、全く同じコートがこの世に二つ存在するのか?謎を追いかける武夫の前に、ある女性の存在が浮かび上がる。3・11後の世界を舞台に、生きることの実相を描く。

http://www.amazon.co.jp/dp/416790179X

すっごいバカらしいことを書いてあるのに真顔で読んでしまう不思議な本。
途中はすごくおもしろいのに、最初とラストがぶっ飛んでいるので読後の感想は何とも言えない微妙なものになります。

12. MOMENT

MOMENT (集英社文庫)

MOMENT (集英社文庫)

死ぬ前にひとつ願いが叶うとしたら…。病院でバイトをする大学生の「僕」。ある末期患者の願いを叶えた事から、彼の元には患者たちの最後の願いが寄せられるようになる。恋心、家族への愛、死に対する恐怖、そして癒えることのない深い悲しみ。願いに込められた命の真実に彼の心は揺れ動く。ひとは人生の終わりに誰を想い、何を願うのか。そこにある小さいけれど確かな希望―。静かに胸を打つ物語。

http://www.amazon.co.jp/dp/4087478599/

13. WILL

WILL (集英社文庫)

WILL (集英社文庫)

11年前に両親を事故で亡くし、家業の葬儀店を継いだ森野。29歳になった現在も、寂れた商店街の片隅で店を続けている。葬儀の直後に届けられた死者からのメッセージ。自分を喪主に葬儀のやり直しを要求する女。老女のもとに通う、夫の生まれ変わりだという少年―死者たちは何を語ろうとし、残された者は何を思うのか。ベストセラー『MOMENT』から7年、やわらかな感動に包まれる連作集。

http://www.amazon.co.jp/dp/4087468046/

14. MEMORY

MEMORY (集英社文庫)

MEMORY (集英社文庫)

葬儀店のひとり娘に産まれた森野、そして文房具店の息子である神田。同じ商店街で幼馴染みとしてふたりは育った。中学三年のとき、森野が教師に怪我を負わせて学校に来なくなった。事件の真相はどうだったのか。ふたりと関わった人たちの眼差しを通じて、次第に明らかになる。ふたりの間に流れた時間、共有した想い出、すれ違った思い…。大切な記憶と素敵な未来を優しく包みこんだ珠玉の連作集。

http://www.amazon.co.jp/dp/4087451127

大好きな「MOMENT」をシリーズ通して再読。
やっぱり何度読んでも色あせない魅力があるなとあらためて感動しました。

病院で死を目前にした人の願いをかなえる神田。
死を目前にした人たちが集まる病院と立ち行かなくなって閑散としている商店街というのはある意味ですごく似ている場所だなと思ったし、そういう終焉への道しか残されていない枯れ果てたような場所で見える風景も悪くないかも知れないなと思いました。悪くないというと何だか失礼な言い方のような気がするのですが、死と言う終わりを意識しながら過ごす毎日もそれはそれでいいものではないかということを感じました。

15. 春から夏、やがて冬

スーパーの保安責任者・平田は万引き犯の末永ますみを捕まえた。いつもは容赦なく警察に突き出すのだが、ますみの免許証を見て気が変わった。昭和60年生まれ。それは平田にとって特別な意味があった―。偶然の出会いは神の導きか、悪魔の罠か?動き始めた運命の歯車が2人を究極の結末へと導く!

http://www.amazon.co.jp/dp/4167901137

予想外と言えば予想外な話なんですが、思っていたのと違うというか、最後に残されるいたたまれなさというかやるせなさに読み終えてしばらくは何とも言えず呆然としてしまいました。