最近読んだ本の感想(2014/08/01〜08/15)


2014年8月1日から15日に読んだ本のまとめ

61. 国道沿いのファミレス

国道沿いのファミレス (集英社文庫)

国道沿いのファミレス (集英社文庫)

勤め先で左遷され、6年ぶりに故郷に戻った25歳の善幸。職場、家族、友達、恋人……様々なしがらみが彼に降りかかる。

http://www.amazon.co.jp/dp/4087450694

ファミレスで正社員として働く青年が、仕事場やプライベートで遭遇するさまざまな出来事を描いた作品でしたが、人間関係のめんどくささだとかおもしろさがつまったよい作品でした。いまの職場の人たちはみな大人なので人間関係で変なストレスに困ることはまったくないのですが、たとえば学生の時分にアルバイトをしていたときには変わった人だとか困った人がたくさんいてそういう人と密に接する機会がたくさんあったなーと思い出しながら楽しく読めました。

ただ、最後の方で善幸が付き合っている彼女にプロポーズをしようとしたところで彼女の正体が判明したくだりはここ最近味わったことのないくらい戦慄しました。あんなにおそろしい話を平和に終わろうとしているあそこでサラッとぶちこんでくる容赦のなさにドン引きしました。

62. 永遠のとなり

永遠のとなり (文春文庫)

永遠のとなり (文春文庫)

部下の自殺をきっかけにうつ病に罹り、会社を辞め妻子とも別れ、何もかもを捨てて故郷・博多に戻った青野精一郎。肺がんを発病し、死の恐怖から逃れようとするかのように、結婚と離婚をくりかえす津田敦。48歳となった、小学校以来の親友ふたり。やるせない人生を共に助け合いながら歩んでいく感動の再生物語。

http://www.amazon.co.jp/dp/4167772027


ひさびさに白石さんの著書を読みましたが、きっと著者が誰か知らないまま読んでも白石さんの著書だと気付いただろうなーと思うくらい、らしい一冊でした。白石さんは人間というもののをまったく信用していないようにも見えるし、逆にこういうものだという確固たる理解を得ているようにも見えます。

すごく好きな作品です。