2013年下半期に鑑賞した作品のまとめ(+おもしろかった作品トップ13)



2013年の下半期に鑑賞した作品をの中からおもしろかった作品をリストアップします。

2013年下半期の鑑賞本数は69本でした。上半期が81本だったのでかなり減りましたし、実際に見逃した作品も両手ではまったく足りないくらいたくさんあってひじょうに心残りな下半期となりました...。


まずは月単位でのまとめエントリーへのリンクです。
ここには毎月観た作品の中でおもしろかった作品をリストアップしています。


(毎月のまとめ)


次に下半期に観た作品の中でおもしろかった作品をリストアップします。順番はみた順番です。

1. 風立ちぬ


あと冒頭で泣くほどグッときたシーンがひとつしかなかったと書きましたが、そのシーンは二郎と菜穂子が結婚するところです。

二人で離れに住まわせてくれと上司に頼むところから始まる一連のやり取りを見ているうちに、気付いたら涙がぼろぼろと出て止まらなくなっていました。結婚することそれ自体に感動したわけではないことはわかったものの、いったい自分はこのシーンのなににここまでぐらぐら心を揺らされているのだろうひたすら動揺しちゃったんですよね....。

「風立ちぬ」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

2. 舟を編む


本作は長い年月をかけて辞書作りに取り組む人たちの姿を描いた作品でしたが、登場人物がみな個性的かつ魅力的に描かれていてとてもよかったです。時代が変われば人や価値観は変わるし、人や価値観が変われば言葉も変わっていきます。そんな変化の象徴とも言える言葉を集めて選んでまとめる辞書作りのむずかしさとおもしろさをうまく伝えてくれたところがすごく気に入りました。

「舟を編む」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

3. マン・オブ・スティー


尋常ならざるスピードで動き回って戦う様子も違和感なく描かれていたし、激しく繰り返される打撃がやたら重そうに見えるところなどは本当にこういうヒーローがこの世のどこかにいて敵と戦っているんじゃないかと思わずにはいられないくらいリアリティがあったのです。さらにストーリーも非常におもしろくて、最初から最後まで飽きることなく楽しく鑑賞しました。

「マン・オブ・スティール」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

4. スター・トレック イントゥ・ダークネス


ストーリーや映像がよかったと書きましたしたしかにそのとおりなんですが、わたしがこの作品を観て一番よかったと感じたのはこの作品には夢があると感じたからです。そう遠くはない近未来を舞台にしているのですが、広大な宇宙にはまだ未知の部分があるという設定、そしてそれを探検しようというワクワクする展開、さらに宇宙探索を実現する宇宙船の造形や構造のかっこよさなど、リアリティとファンタジーをかなり適切に配分して設定やストーリーが作りこまれているおかげで観ているだけで興奮するし、「こういう世界に行ってみたい!」という気持ちになるんです。

「スター・トレック イントゥ・ダークネス」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

5. 凶悪


悪事の限りを尽くして死刑宣告を受けた囚人が余罪とともにその首謀者を告発するというお話ですが、呼吸をするように弱者を蹂躙する人たちのおそろしい姿をひじょうに丁寧に描いている作品でして、目を背けたいという気持ちと見ずにはいられないという好奇心に板挟みになりながらも思いっきりのめり込んで観てしまいました。

「凶悪」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

6. マジック・マイク


今年大活躍のチャイニング・テイタムがなんと男性ストリッパーになって半裸で踊り狂う!ということで超楽しみにしていましたが、期待していた以上にたいへんよかったです。迫力あるダンスシーンの良さもさることながら、ストリッパーとして働いてお金をためながら自分の夢を追いかけていたときは輝いていて見えたテイタムが、抱いていた夢がかなわぬものとなってしまったあたりから輝きを失いどんどんと普通の人になっていくその様の見せ方がとてもうまくてただただ感心してしまいました。

「マジック・マイク」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

7. タイピスト


秘書としての職能などまったくないローズがタイピングの才能を買われて雇われ、秘書の仕事もそっちのけでイケメン社長にまいにち早打ちを鍛えてもらいその技能を磨いていくというスポ根パートと、そのイケメン社長との身分差を超えて育まれるラブストーリーパートが、ひとつひとつのエピソードを折り重ねるようにして組み上げられた結果できあがった物語は、なんとわたしの大好きなシンデレラストーリーでした。

「タイピスト!」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

8. ばしゃ馬さんとビッグマウス


ひとつのことにこだわり過ぎてしまったためにどうにもならなくなってしまっているみち代や、空論は饒舌に語るけど自分が何ももっていないことを直視するのが怖くて最初の一歩を踏み出せずにいる天童。そんな二人の考え方や行動には「痛かったころの自分」「いまの自分が抱えている稚拙で恥ずかしい部分」を投影してしまうようなそんな強烈なリアリティがあって、二人の行動や発言に赤面しつつ、そして共感もしつつ最後までモジモジとしながら鑑賞しました。

「ばしゃ馬さんとビッグマウス」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

9. 悪の法則


自分の住む世界と犯罪者たちの住む世界は別の世界であると思い込み、自分の住む安全な世界に片足を残したまま闇社会に関わっておいしいところをもっていこうとしたけれど実は安全な世界なんて最初からなくて、気づいたらもとの生活に戻ることさえできなくなってしまった人の姿を見ていたら、ただただそのおそろしさに身を震わせることしかできませんでした。

「悪の法則」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

10. かぐや姫の物語


竹取物語」という年代を問わずたくさんの人が知っているであろうたいへん有名な古典をベースにしていましたが、昔話っぽさを感じさせるやたらと味のある絵が印象的な作品でした。予告で観たときは「日本むかしばなしみたいなお手軽な絵だな...」などと思っていたのですが、実際に2時間ずっと観てみたら言葉にはしがたい不思議な魅力を感じました。

「かぐや姫の物語」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

11. 四十九日のレシピ


配偶者の死に打ちひしがれて生きる気力を無くしてしまった男性と旦那に浮気されて挙句相手に子どもまで出来てしまったことに傷ついて実家に帰ってきた女性が、妻の、もしくは母の四十九日の準備をすすめていく中で、彼女との思い出や彼女が生きてきたその軌跡を改めて知りながらじょじょに生きる力を得ていく様子がとても丁寧に描かれていてグッときました。

「四十九日のレシピ」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

12. ゼロ・グラビティ


どんなに辛くても人間として社会に属して生きていく以上は他者とのかかわりを絶つということはできないし、そういったものをすべて絶つのであれば相応の覚悟をもたなければならないし、それよりも人とのかかわりという束縛を受け入れて生きる方が幸せな生き方と言えるんじゃないかなという気がしました。

「ゼロ・グラビティ」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ

13. あの頃、君を追いかけた


クラス一のバカと優等生の甘酸っぱい恋愛や友達との楽しい思い出が詰まった高校時代、そして高校を卒業して離れ離れになったあとの甘くもほろ苦い恋物語。ラストで見せたキスシーンはいままで観た映画の中でも断トツでグッとくるシーンでして、半笑いしながらも涙が止まりませんでした。

「あの頃、君を追いかけた」見たよ - 子持ちししゃもといっしょ
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下半期は鑑賞本数が少なかったのですが、そのわりにはよい作品を観ることができたなと思います。これを観る作品を選ぶ目が肥えてきたということでしょうか(ドヤ顔)。ただ、下半期にかぎらずこの1年は単館系の作品を観ることができていないのでできるだけそういった作品にも目を向けていきたいです。(おしまい)



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