ヒョンド(ソ・ジソブ)は、普通の商社を装った契約殺人組織の中間管理職のヒットマン。会社に忠誠を誓う、社内で一番腕が立つ殺し屋だ。ある日彼は、野心的な新人社員のフン(キム・ドンジュン)とパートナーを組み、若い頃の自分を思い出してしまう。そしてヒョンドは初めて、命令された仕事の計画を勝手に変更し、ある決断を下す。フンの家族に出会ったヒョンドは、“普通の”生活の幸せを味わう。ヒョンドの上司、クォン・ジョンテ(クァク・ドウォン)は、そんなヒョンドの変化に疑惑の目を向けるようになり…。
『ある会社員』作品情報 | cinemacafe.net
MOVIX宇都宮で観てきました。
予告は観たことがありませんでしたが、劇場に貼られていたポスターがとても好みだったので観に行ってきました。
本作は「一見普通のサラリーマンなんだけれど実は殺し屋」である主人公が、所属している組織と対立することになって...というお話でしたがたいへんおもしろかったです。「アジョシ」を見た時も思ったのですが、韓国映画ってこの作品のような「パッと見た感じだとさほど冴えない人が実は凄腕のヒットマンだった」的な展開を嘘っぽくなくリアリティをもたせて描くのがすごいうまいなと感じました。
おそらくわたしにとって韓国社会というのは完全に異文化であってつかみどころのない世界に見えているということ、つまりそんな韓国の生活や文化の匂いを積極的に打ち出すことでかもしだされる雰囲気がこういった現実味をもたせることがむずかしい設定にも齟齬を感じさせないのではないかと思いました。
そんなわけで世界観とそれを活かした設定やストーリーが非常によかったのですが、部下のお母さんが昔好きだったアイドルだったという予想の斜め上をいく展開はとてもユニークでしたし、純粋にアクションシーンも見ごたえがあって楽しめるよい作品でした。これは観てよかったです。
ちなみに本作の主演は昨年観て気に入った「ただ君だけ」でも主演だったソ・ジソブでしたが、彼の物憂げでありながらもどこか優しさをにじませるまなざしはとてもかっこいいと思います。すごいかっこいい!という感じではないのですが、観ている時間に比例して惹かれていく不思議な魅力のある人だと思いました。
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