書けないし、読みたくない

昔から本を読むのは好きでしたが、ネットにつなげるようになってからはいろんな人の文章を読むもすごく好きになりました。
RSSリーダーにはたくさんのブログやサイトが登録しておき、どこかで更新があればそれをすぐにチェックして読んでいたし、はてブのホットエントリーやお気に入りを使ってはさまざまな面白いサイトを探し回っていました。
そのおかげでたくさんの好きなブログを見つけられたし、ブログを介して長く付き合いのある人も増えました。


ところが最近、ここ数ヶ月のことなんですが、どうもブログやサイトの文章を読みたくないと感じることが増えてきました。
読みたくないと言っても「読んだけどおもしろくない」ではなく、「そもそも読みたくない」という状態なんです。
普段読んでいたブログもかなり読まなくなってしまい「もう半分くらいは読まなくなったんじゃないか」と思った私はRSSリーダーの登録を整理してみたのですが、本当に半分以下になってしまってびっくりしました。あれだけ好きだったものに対する興味が突如消失するという喪失感。
正直、大好きだった彼女がある日突然失踪してしまったようなそんな複雑な心境です。


では、ブログを読まないで何を読んでるのかと言うと、はてブホッテントリ―にあがってきたエントリーをチクチクブクマしたりする程度で、あとはtwitterで近しい人ばかりを集めたリストをちょいちょい読むだけになってしまいました。


なぜわたしはこんなふうに変わってしまったのか考えていました。
好きだったものが失われた寂しさを埋めたくて、毎日ブログを書きながらその理由を考えていました。
来る日も来る日も。


話が少しずれますが、わたしは昔から文章を書くことがとても苦手でした。
読むのは好きだけど書くのは苦手。
自分の声を録音して初めて聞いた時に感じるような違和感。わたしは小学生の頃から自分の書く文章に対してそんな違和感を覚えていて、だから文章を書くことからはいつも逃げていました。高校生になっても小論文みたいなのはすごくダメで、限られた文字で自分の想いをまとめて伝えるという能力がわたしにはないんだといつも思っていました。
その考えは実はいまでも全然変わらなくて、文章を書くことはとても苦手だし全然ダメだということを実感しています。
だから、苦手だからこそ、毎日ブログを書くことで自分の考えをアウトプットすることに慣れておこうと努力したし、書き続けるという点についてはもう3年以上続けているので努力はかなり出来たのではにないかと感じています。
ですが、これだけ書いても一向に文章力が向上しないことに愕然としていたのも事実でして、最近ではもう諦めのような感情がわいてきていました。これだけ書いてもダメなんだったらもう無理じゃね?と。


わたしは、いつも読んでいたブログを書いている人たちやホッテントリ―で頻繁に見かけるような人たちが書くような文章が書きたかった。
論理的に構成されている上にウィットにとんでいて、読みやすくわかりやすい、そして何より嘘のないまっすぐなそんな文章が書きたかったんです。


だけど書けなかった...。


積み重ねられた膨大な知識に裏付けされた文章も、読んでて気持ちが盛り上がるような文章もわたしには書けません。
いつも、自分のいまの気持ちや考えを切り取っただけの文章をひねり出すのがせいいっぱいでした。
そして気付いたら、それまで好きだった魅力ある文章が書ける人たちが書いた文章が読みたくなくなってました。
原因は自分の無力さに対するやり場のない怒りかも知れませんし、いい文章を書ける人たちへの嫉妬かも知れません。
具体的な理由は分かりませんがネット上のテキストはほとんど読みたいとは思わなくなっていて、それに呼応するように書きたいという気持ちも日に日に薄められていくというのは肌で感じられました。


文章って、こんなに書いても書いても自分の納得できるものって書けないんだなということに対する絶望というかがっかり感。それにやられているような気がします。
何だかすげー参りました...。