「プレデターズ」見たよ


ロイス(エイドリアン・ブロディ)は、ある地球外生命体によって惑星に集められた戦闘のエリート集団をしぶしぶ率いることになるが、実は彼ら自身がその地球外生命体の獲物だったことに気づく。一人の医師を除く、傭兵、囚人、暗殺団の一員など、まさに全員が“最強の人類”と言える戦闘のエリートであり冷血な殺人鬼たち。彼らが新種のプレデターたちと人類史上最凶の壮絶バトルを繰り広げる!

『プレデターズ』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。
地球では常に狩る側にいた殺人者たちが、プレデターの住む惑星に連れて行かれたことで逆に狩られる側になるというなかなか心躍る設定の作品。「プレデター」や「プレデター2」は未見*1でしたが、文句なしに楽しめました。おもしろかったです!!


この作品を観ていてしみじみと「怖いなー」と感じたのは、プレデターの無法っぷりではなく、ある日突然何の前触れもなく惑星に連れて行かれてしまうというシチュエーションについてです。戦争で人を殺したり犯罪に手を染めたりとそれなりに問題はある人たちではありますが、それでも彼らなりの日常を何気なく送っていた最中に突如狩りの場へと連れ出されてしまうという残酷さにはぞっとします。
でもよくよく考えてみれば、今回惑星に送り込まれた面々はいつもこのプレデターのように弱者を狩る側にいるわけで、このように狩る側の人間が狩られる側になるという立場の逆転には何かしら製作者の意図があるのではないかという気がしたのです。それは「悪いことをしてたんだからその報いを受けた」なんていう因果応報を示唆するような道徳話ではなくて、この世に生きている人すべてがこの殺人鬼と同じような立場にあることを忘れてはいけないという戒めのようなものだと感じたのです。


正直に言うと、わたしは始まって30分くらいで「この物語は最後に実は夢でしたー」という終わりを迎えるのではないかという気がしていました。いわゆる夢オチというやつなのですが、何でそう思ったのか考えてみると実は「夢オチになるかも...」と思ったわけではなく、「夢オチであってほしい」と思っただけなんですよね。さらにそう思った理由を突き詰めて考えてみると、自分とこの殺人鬼たちには決定的な違いなんて何もないと感じていたからなんです。
誰もが自分よりも弱いものを糧にして生きているわけで、だから自分の行為がひどいことかどうか何てことを自分自身で判断するのは無理なんだろうなと思うんですよね。
# と言うのはちょっとナイーブ過ぎる気もしますが....


そんなわけで、どうにも「いつか自分も狩られる対象になるんじゃないか」なんて考えてしまったのでホントびびりながらの鑑賞でしたが、その緊張感も含めてすごくおもしろい作品でした。

公式サイトはこちら

*1:エイリアン VS プレデターは見た!!