「ヤンキー進化論」読んだよ

ヤンキー進化論 (光文社新書)

ヤンキー進化論 (光文社新書)

“ふだんは上下揃いのジャージ姿で、いざというときは特攻服に身を固め…”といった戯画化されたヤンキー像は、時代遅れになったかもしれない。だが、元ヤン芸能人や、ケータイ小説の流行が象徴するように、「ヤンキー的な人・モノ・コト」は姿形を変えながら広がったいる。本書は、強い生命力を保ち続けるヤンキー文化の40年間を、映画やコミックなどの膨大な資史料をもとに描く。そして“反学校”と“悪趣味”のパワーを再評価する。

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思い返せば、昨年一年間はヤンキー映画隆盛の一年でした。
昨年「ドロップ」を見たときの感想にも書いていたのですが、どうもここ最近ヤンキー人気がジワジワと上昇しているような気がしてなりません。みんな、ヤンキーのことが好き過ぎるよ!!

最近、どうも世間がヤンキーを求めているような気がしてなりません。昨年公開された「クローズ」は大ヒットを記録しましたし、さらに今月11日からは満を辞して続編が登場するほど人気があるようです。さらに先月公開の「エリートヤンキー三郎」は....見なかったのでどうだったのか分かりませんが、予告を観た限りではヤンキー映画だったのだけは間違いありません。あれでヤンキー映画じゃなかったら詐欺だね。

そして公開直後から順調に興行成績をのばしている本作「ドロップ」もまた出てくる人の80%くらいがヤンキーと暴走族いう高純度のヤンキー映画です。

ここ一年間で公開された映画だけ見ても、ヤンキーブームがきていることは間違いないと言えます。

ドロップ - 子持ちししゃもといっしょ


わたし自身はヤンキーになるなんて考えたこともないとても穏やかな10代を送ったのですが、中学時代を送った学校はヤンキーがヒエラルキーのトップにいるようなところでしたので、ヤンキーには暴をもっていることに対する恐怖心だけではなく、羨望のまなざしを向けてしまうような憧れの感情をも持ち合わせていたのです。○○先輩と仲がいいというだけで人気者になれるようなそんな雰囲気だったんです。
当時、口が達者なだけのデブだったわたしはその体型を周囲からからかわれることも少なからずあったのですが、そんなときは「俺がヤンキーだったらこんなふうにからかわれることもないのになあ....」とか「ヤンキーの知り合いでもいればなあ...」なんて思うこともありました。


そんなヤンキーの特徴といえば、大学はもちろんのこと、場合によっては高校さえも行かずにすぐ働き出して10代後半には結婚して子どもを作るという非常に回転率のよい生き様が挙げられます。わたしの知っている範囲に限れば「結婚してから子どもが出来る」んじゃなくて、「子どもが出来たから結婚する」といういわゆる出来ちゃった結婚が多いのもひとつの大きな特徴と言えます。
そういえば話は変わりますが、出来ちゃった結婚は響きが悪いからエンジェル婚と呼ぼうぜ的な運動が以前あったのですが、エンジェルっていう名称はかなりヤンキーっぽいセンスですよね。あまりにこっぱずかしい名前なので口に出していうのがはばかられるくらいなのですが、もしこの命名セがヤンキー受けを狙ったとしたら非常にいい狙いどころだと思います。


話が飛んでしまいましたので戻しますが、わたしから見たらヤンキーの人生のピークというのは中学時代から成人式くらいまでの10代であって、それ以降の人生にはまったく魅力を感じません。少なくとも10代の頃のような憧れに満ちた視線を送る気にはなれないのです。
それでもヤンキーにはヤンキー独特のいいがたい魅力がありましてわたしはそれも否定できないのです。
そして世間のヤンキー人気を見る限り、これはわたしだけに限らないことではないかと勝手に思っています。


そんなわけで「ヤンキー人気の源流っていったい何なのか?」という部分については以前から興味があったので、タイトルを見た瞬間に買うことを即決してしまいました。この本はよいタイトルです。


と、非常に期待して手に取ったのですが、本書の大半はヤンキーの歴史を紐解くことに費やされており、さほど興味深い内容ではありませんでした。さまざまな文献や映画からの引用を紹介することで年代ごとのヤンキー像を明確にしていくという試みは悪くないのですが、引用があまりに多い上に本文と引用部分の区別しにくい構成になっていて読みにくくて仕方がありませんでした。時代を知っている人でなければピンとこないような用語が多用されていたのも、読みにくさを助長したように感じます。


ヤンキーの歴史を知り、それが現代の日本にどのように広まっていったのかという点は非常におもしろかったのですが、現状の分析を知りたいわたしとしては少々物足りないとも感じる内容でした。


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