「きみがぼくを見つけた日」見たよ


時空をさまよう男、ヘンリー(エリック・バナ)。いつ、どの時代のどこへ飛ぶのかは、自分で選べない。ある日、旅した過去で、彼はひとりの少女・クレアと出会う。純粋な心を持つ少女は、「未来から来た」というヘンリーの言葉を信じた。そして過去を訪れるたびに、クレアの相談相手となり、彼女の成長を守り続けるヘンリー。やがて、2人は同じ時代で固く強く結ばれる。だが、2人が一緒にいられる時間は、あまりにも短かった。ヘンリーの突然の移動に、何度も引き裂かれる愛の時間。時空を超える、2人の愛のゆくえは――。レイチェル・マクアダムスエリック・バナを主演に迎え、ベストセラー小説を映画化した、時空を超えたラブストーリー。

『きみがぼくを見つけた日』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。


わたしのよくみる夢のひとつに、全裸で街のはずれに放置されているというシチュエーションがあります。
場所はさまざまですが、今いる場所から離れた場所まで行かなければいけないのにものの見事に何も着ていないという状況で困り果てているのです。誰にも見つからないように、隠れながら目的地に向かって移動するわけですがその時のどきどき感というかスリルは夢とは思えないほどリアルで、その夢を見たときは起きた後も心臓がバクバクしていることがあります。


手で下半身を隠して着るものを探しながら目的に向かう移動劇という、いったいどういうことを考えて生きていればこんな夢を見るのだろうかといつも恥ずかしくて、こんな夢を見ているなど誰にも言えずにいたのですがまさか映画でそのようなシーンを見る日が来るとは思っていませんでした。
本作品は意図せぬタイミングでタイムトラベルさせられる男性の物語なのですが、何と衣服はタイムトラベル出来ないという恐ろしい制限が付けられています。つまり、強制的に時空を超えて飛ばされてしまうばかりか、何とその先では素っ裸で過ごさないといけないという枷をはめられているのです。あまりにあまりな設定にびっくりしてしまいました。このいたたまれなさは異常です。


さて。瑣末な部分への感想はさておいて、非常に惜しいなーと感じることの多い作品でした。話としてはすごくおもしろくて引き込まれそうになるのですが、要所要所の展開に説得力を持たせられなくてとてももどかしい気分になるのです。
例えば、クレアがヘンリーのことをあそこまで好きになってしまったことやなぜタイムトラベルする能力をヘンリーがもっていたのかということについてなど、何か理由があるのではないかと感じるようなことのほとんどに対する理由付けを一切拒否しているのです。
どんなことにも理由があるべきとまでは思っていませんが、見たものを理解して自然に受け入れるためには、理由や原因など納得出来るだけの根拠があった方がいいと思うのです。
あえてそうしなかったのかも知れませんが、そのために作り話っぽさが際立ってしまったように感じました。


とまあ、残念な部分もありましたが、未来も過去もなくタイムトラベルして現実に影響を及ぼすような破天荒さがとてもおもしろい作品でした。


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