「サマーウォーズ」見たよ


天才的な数学の能力をもちながらちょっと弱気で人付き合いの苦手な高校2年生の健二(神木隆之介)は、憧れの先輩・夏希にアルバイトを頼まれて、長野にある彼女の祖母の家に行くことに。夏希の祖母・栄は、室町時代から続く戦国一家・陣内(じんのうち)家の当主。健二の任務とは、親戚一同に対して夏希のお婿さんとしてふる舞うことだった。一族の中でたった一人、戸惑いながらも一員として迎えられる健二だったが、彼の犯したちょっとした事件により、世界中にある危機が訪れる。「身内がしでかした間違いは、一家でカタをつけるよ!」。栄の号令のもと、この型破りな一家が集まり、世界の危機に立ち向かう!

『サマーウォーズ』作品情報 | cinemacafe.net

MOVIX宇都宮にて。
ずいぶん前に鑑賞済みでしたが、感想がうまくまとまらなかったので「もう一回観てから感想をまとめよう!!」と思い立って早一ヶ月...。2回目が観られるかどうか怪しくなってきたのでひとまずまとめたものをアップしておきます。


仮想空間と現実世界が見事に融合しきった世界を舞台に繰り広げられる、まさに夏の合戦さながらの戦いに胸が熱くなる作品でした。
血縁者同士が結集して敵に立ち向かうという話はいまどき珍しいなと思ったし、そんな展開にしてしまうことで話が重くなるのではないかという懸念もあったのですが、登場する人たちのキャラクターの緩さのためかそんな重苦しさは微塵も感じることがなくとても楽しく鑑賞することができました。


一方で現実と一体したはずのネット上での人間関係にはひとつの問題提起が含まれていて、上に書いたような血縁者同士の関係を比較的プラスに描いた反動なのかとてもダークな面が色濃く描かれている印象を受けました。このように物事の悪い部分を強調して描かれることは本来あまり好きではないはずなので違和感をおぼえたり拒否反応を示してもよさそうな気がするのですが、この作品に限って言えばまったく気にならなくて自然に受け入れることが出来ました。


「なんでだろう?」と考えても分からないので、もう一度見たかったんですが、結局これは今も分からないままです。


それはまあいいや。


で。
作品にはたくさんのキャラクターが出ていていずれも魅力的だったし特に夏希先輩はチョーかわいかったけど、個人的にはそれよりカズマがすごくよかったです。谷村美月が声優を務めたからだろうと言われそうですが、そういった部分を差っぴいてキャラクター単体で見ても圧倒的にその魅力がぬきんでていました。
もちろん性的な意味はまったく含まれてないので誤解しないでいただきたいのですが、本作の本当の主人公は健二でも夏希でもなくてカズマだとわたしは思っています。


いじめられた過去から強さに憧れ続け、努力で強さを手にして劣等感を克服したカズマがOZのハッキングによって強さが絶対であるという価値基準を奪われてしまいます。そこからどう立ち直り、いかにして失われたアイデンティティを取り戻すのかというのが本作の一番の見所だと思うし、地球を救うとかそういうのはそのおまけですよ、おまけ。
健二と夏希先輩の関係なんてどうでもいいので、カズマの後日談が描かれた続編を切に待ち望んでいます。


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