ウォッチメン


かつて、世界を揺るがした事件の陰に、人々を見守り続けた“ウォッチメン”と呼ばれるヒーローがいた。だがいま、一人のウォッチメンが暗殺されたことをきっかけに、次々とヒーローが姿を消していく。その事件の裏には、顔の無い謎の男の存在があった。果たして誰が、何を仕組んでいるのか…? やがて、想像を絶する巨大な陰謀が動き出す――。あるスーパー・ヒーローの殺害事件を軸に、生き残ったヒーローたちのサバイバルを描いた群像ドラマ。アラン・ムーアの人気グラフィック・ノベルを『300』のザック・スナイダーが映画化。

『ウォッチメン』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。


22年ほど前に書かれたアメコミの映画化だそうですが、ものすごくおもしろかったです。
完璧な存在と思われがちなヒーローの人間らしい部分をあえて描いているというのも非常に興味深かったですし、そもそもヒーローって何なのだろうということを考えずにはいられなくなる作品でした。
170分とかなり長尺な作品でしたが、ストーリーや構成、そして映像表現のすべてがすばらしくよくて、観ている時間があっという間に感じられました。久々に、男くささが心地よい作品を観られたような気がします。とてもよかったです。


それにしても映像の見せ方や音の迫力がおもしろい!!
スローモーションを使った見せ方は「300」を彷彿とさせられましたし、バトルシーンでの殴りあう音や物が破壊される音が他にはないほどの迫力でしてとても興奮しました。すっかり忘れてましたが「300」ってかなり好きだった作品だったわけで、そのよい部分のエッセンスが継承されていたように感じられます。
ちなみにわたしが一番好きなシーンは、ロールシャッハが刑務所から逃げだす直前にある人物を追ってトイレに入っていくのですが、そのトイレの中の様子が開閉を繰り返す扉の隙間から見えるシーンがあってそこがチョーよかったです。こういうシーンを思いつくそのセンスにも脱帽ですし、実際にこうやって撮って映像として見せられる力量には心底感心させられてしまいました。あのシーンはよかったです。


結末にはとても驚いたし個人的には非常に残念だったのですが、けれども観終えて改めてストーリー全体を俯瞰してみると「ひとつのストーリー」としてとてもよくまとまった説得力のある作品でした。
「いま一番おすすめの作品は?」と聞かれたらぜひこの作品をお奨めしたいです。


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