- 作者: 桐野夏生
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2007/11/20
- メディア: 文庫
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人はどこまで邪悪になれるのか。
http://www.amazon.co.jp/I%E2%80%99m-sorry-mama-%E6%A1%90%E9%87%8E-%E5%A4%8F%E7%94%9F/dp/4087747298
児童福祉施設の保育士だった美佐江が、自宅アパートで25歳年下の夫と共に焼死した。事件の背景に盗み、殺人、逃亡を繰り返す女、アイ子の姿が見える時、更なる事件が引き起こされる。
グロテスク以来の桐野作品ですが、最初の1ページ目を読んだだけで桐野さんの作品は結構苦手だったことを思い出させられました。
ストーリーや設定そのものは全く異なる作品であっても、読むだけでむせ返ってしまうほど生々しい設定や表現は独特で読み進めるのがとても億劫になります。桐野さんの著書を読むたびに、普通に生きている分には積極的に見たいと思わないような設定やストーリーを組み立てて気持ちの悪い世界観を作るのが本当にうまいなと思うし、そんな作品が苦手だとか嫌だとか言いながらも結局は手を伸ばさずにはいられない、強烈な中毒性をはらんでいることにとても感心してしまいます。
読み終えるまでは読むのを止められないほどなのに、読み終わると読まなきゃ良かったと後悔したくなるほど嫌な気分におちいってしまうあたり、とても嫌な作品だと思います。
私一人そんな気分になっているのは不愉快なのでぜひ多くの人に読んでもらってこの気持ちを共有したいなと感じました。
[追記]
読み直してみたら本の内容に全然ふれてないや...