迷子の警察音楽隊


イスラエルへ演奏旅行に訪れたエジプト警察音楽隊が間違えて辿り着いたのは、砂漠の真中の忘れられたような小さい町だった――。町の住人と楽隊メンバーの心の交流を描く、温かくて忘れられない一夜の物語。

『迷子の警察音楽隊』作品情報 | cinemacafe.net

宇都宮ヒカリ座にて。
普段観ている映画の大半は日本語圏か英語圏の作品ばかりなので、このくらい日常生活で触れることが無い言葉が飛び交うさまはとても壮観です。聞き取ろうと思っても何を行ってるのかさっぱり分かりません。
そして言葉だけではなく、生活様式の違いや考え方の違いはとても新鮮。公衆電話に自分宛の電話がかかってくるのを待っている人がいたり、すいかの切り方ひとつとっても全然違うし本当におもしろいなと感じました。こういう見たことのない世界を改めて映像として観てみると、自分の知っている世界がどれほどわずかな部分に過ぎないのかというのが強烈に感じられてとても足元が寂しいような不思議なほど切ない気分になります。3ヶ月くらい前に観た「ジェリーフィッシュ」を観たときにも同じように感じたのを思い出しました。


この作品のおもしろいところは、前述した異文化過ぎるほど未知な世界に触れられる点と、メッセージ性のなさにあると思います。この作品を観おわって考えたのですが、ストーリーから受け取るものは何もありませんでした。ただ事実がそこにあるだけだと感じました。


何もなかったといえば何もなかったし、何かが変わったといえば何か変わったかもしれない。観る人がどう感じたのかがすべてと言えるほどゆるく放られたよう印象が残る作品でした。それでもあの雰囲気はすごく好きだなとつよく感じたのも疑いようのない事実。何だか不思議な作品を観てしまったなと感じました。


そういえば今日TSUTAYAにハホのDVDを借りに行ったのですが、そこでこの作品のDVDが出ているのを見つけました。そういえば結構前に公開されてたもんなあ...。映画はなるべく映画館で観るというのがポリシーなので別にDVDが出ててもかまわないのですが、新作映画はDVDが出る前には観たいなと思います。リバイバルとかだったらいつでもいいんだけどさ...。


迷子の警察音楽隊 [DVD]

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