映画の割引サービスの効果

イムリーな記事を見つけたのでクリップ。

子供が生まれてからあまり足を運ばなくなってしまったのですが、最近映画館に行くと、上映前に「高校生友情プライス」のCMを目にすることが多かったように思います。導入されてから3年ということで、このまま定着するのかなと思っていたら、残念ながら休止が決定したとのこと:

「高校生友情プライス」は無意味だった?:シロクマ日報:オルタナティブ・ブログ

最近行く映画館ではこのCMは見なくなりましたが、昔、と言っても一昨年くらい前に宇都宮で初めて映画を観に行った時にはオリエンタルラジオとほっしゃんが出るこのCMは毎回見ていた記憶があります。その頃はシネコンはほとんど行かなかったので、確実に見た記憶があるのは第一東宝だけなのですが、高校生なんてほとんど観た事のない状況を見るにつけ、どれほど効果があるのか疑わしいなと思っていました。


で。
昨日の飲み会で普段映画を観ない人に映画を観に来てもらうにはどういう工夫が必要なんだろうという話をしてたときに、この「高校生友情プライス」が無くなるという事が話題に上がったのです。営業時のテアトルでは、この効果が確認出来る程の影響はなかったようです。利用率が0.8%という、お世辞にも高いとは言えないレベルだったようですが、この事からも単純に値段を安くすれば観に来てもらえるのかというとそうではなかったんだといえます。


対して、もうひとつの年齢による割引である夫婦50割引については結構好評のようでして、こちらは継続されるようです。

    1. 夫婦2人というグルーピングはいいグループ化である
    2. この年代の人は映画を観る習慣が元々持っている

1.のグルーピングがいいという点については、元記事での指摘にもあるように「高校生3人」というグループ化はあまりよいグループ化ではないという事と比べて「相対的にいい」程度のレベルです。個人的には夫婦に限らず男女でグループ化してしまえばいいじゃんと思っているのですが、ここでは割愛*1
2.については、これがもっとも大きな要因では?と思っているのですが、この年代の人たちは生まれた頃からビデオやDVDがあった年代ではなく、比較的映画を外で観る事が当たり前であると感じている年代なのでこういったサービス開始以前から映画を観に行っています。だから安くなったので観に行くようになったのではなく、安くなったので観に行く回数が増えたと考えるのが妥当です。


で、話が最初に戻るのですが、これを踏まえた上で普段映画を観ない人々に映画を観てもらうためには何をすればいいのかという事を考えてみたのですが当然すごく難しい。もちろん、少し考えて出てくるアイディアで解決するくらいだったらもうとっくに解決しているのでしょうけれども、それにしてもあまりにいい案が浮かんできません。
思考の基点が、普段から映画を観ている立場をベースにしているのがよくないんだろうなと思いますが、その視点を脱ぎ捨ててアイディアを出すのって案外出来そうで出来ないものです。


帰ってきてからもずっと頭の片隅でその事を考えています。
昨日、いろいろな意見を聞いた上で私が理解しているのは以下の3点です。

    1. 単純に値段を下げるだけでは新規開拓は難しい
    2. もっと身近な娯楽になってもよいのでは?
    3. 本質的な部分では面白い作品を上映するのが一番正しい方向性


もう少し考えてみるか...。

*1:シネコンではカップルデイを設けているところもありますので恒常的にではありませんが、既に実施しされているアイディアなのであえて持論の展開は止めておきます;-)