Candy


綺麗でセクシーで自由奔放なキャンディ(アビー・コーニッシュ)は、無頼漢で向こう見ずなダン(ヒース・レジャー)と出会う。2人は深く愛し合い、誰も引き裂くことはできない。2人は経済的に一文無しだったが、お互いの存在を確かめ合うだけで生き延びていた。服用しているヘロインでさえ、2人の世界をさらに陶酔させるだけのものでしかなかった。やがて2人は結婚しキャンディは妊娠するが、ドラッグを買う金を作るため、彼女は売春婦を、ダンは銀行詐欺に手を染める。心配するキャンディの両親から逃れるようにシドニーからメルボルンへ移動した2人だが、生活苦とドラッグの禁断症状で、結婚生活は次第に崩壊していく。キャンディを本当に愛するのであれば、彼女と別れるのが最適なのではないかと考え始めるダンであった…。懸命に純粋に愛を育もうとするある若い恋人同士を描く、愛と再生の物語。

『Candy キャンディ (2006)』作品情報 | cinemacafe.net

宇都宮ヒカリ座にて。
若い2人が、一緒に居るだけで幸せな時期から様々な紆余曲折を経て別れるに至るまでの数年間を描いた作品。
ある程度覚悟していたとは言え、なかなか受け止め方が難しい作品でした。薬物よくないよ!ってのも違うし、愛があれば...というのは若さゆえの幻想だよ!というのも何か違う。そういう教訓めいたものではなく、とにかく、いいも悪いも全部ひっくるめて、落ちていく二人の人生とそこからの僅かな再生を見て感じるための作品。そんな作品だと感じました。
見終わった後の消化不良感がとてもよかったです。


最近この手の恋愛作品を見てて思うのですが、どうしても視点が親寄りになりがちです。
今作ではキャンディの両親がダンが働かない事やジャンキーである事に対して抱いている不安や不満。そこにすごく共感してしまいました。ダンの視点で見たら、もっと違う視点もあるのだろうと思うのですが、それがなかなか難しい。難しいというか出来ないのです。


ヒカリ座の上映作品のチョイスは微妙に私の趣味を外しているのですが、それがまた新鮮で面白いです。
これからの上映作品にも期待します。


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