恋愛睡眠のすすめ


引っ込み思案でシャイなステファンは、仕事も恋愛も失敗ばかりの冴えない人生を送ってきた。そんな現実から、眠っている間だけでも幸せになるため都合のいい夢ばかり見ている。ある時、メキシコで一緒に暮らしていた父親が死んでしまい、パリに戻ることに。母親が大家をしているアパートに移り住み、ついでに就職先も見つけてもらう。これでパッとしない生活も良くなると思っていた。だがイラストレーターとして雇われたと思っていたのに、現実はつまらないカレンダーの製版係。理想とかけ離れた地味で退屈する仕事。馴れ馴れしい中年の同僚や、年増の美女、小うるさい上司に囲まれて。落胆しながらも自慢のイラストを社長に売り込む。それは世界の大事故や大災害をテーマにして描いた「災害論」と題した奇抜なものだった。

http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=7738

宇都宮テアトルにて。
夢と現実の区別が付かないステファンの妄想に120分付き合うための映画です。で、面白くないのかと言うとこれがまた不思議な空気がたまらなくキュートで楽しいのです。

    1. 隣人である事をなかなか言えないステファン
    2. 段々夢と現実の区別が出来なくなっていくステファン


隣に住んでいると言えなくて、わざわざ階段を下りて帰るフリをしてみたり、風呂で寝ながら書いて出してしまった手紙を裸で回収しに行ったり(しかもその姿を見られてるしw)、ステファンの行動の一つ一つがかわいいです。


あとは夢と現実のごちゃまぜっぷりがちょっと難しかったかな。最初は夢と現実の切り替わりが分かりやすかったのですが、最後は見てるこちらまで夢なのか現実なのか分からなくなってしまいます。見ながら、「これはどっち?」と考えてみてもすぐには分かりません。いずれ納得できるような構成になってはいますが、その部分が消化されるまではモヤモヤしっぱなしです。


ただこの夢のシーンが実はすごく良くて、ステファンが望む事、気持ちがここでまっすぐ表現されています。彼にとってはまっすぐ、だけど他人から見たらどこか歪んでいる彼の気持ちの現れ方・表現がとても好きです。


このステファンを演じるガエル・ガルシアなんですが、作中ではさえない役どころをきっちり演じているので分かりにくいのですが、素顔はかなりかっこいいのです。この作品が公開された当初に雑誌の取材で出ていたのを見たのですが、あまりのかっこよさに惚れました。ベリーショートがよく似合う人ってすごく憧れちゃいます。あの顔立ち、髪質。うらやましいなー。
他の出演作も見て見たいのですがどれがいいのかさっぱり。ファンサイトをしばらく巡回してみます。


それにしても今日はあの時間帯にしては結構いい入りでした。たしかに宇都宮テアトルのシネマセラピーはなかなかいいチョイスが多いです。次は何かな〜。楽しみです。


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