神童

初日初回に行って来ました。

ピアノの前に並んで過ごす、かけがえのない時間。
恋人でもない、兄妹でもない、ぎこちなくて愛おしい関係。
"神童"として大人の期待を背負いながらも、その才能をもてあましている13歳のピアニスト・うた。球技は禁止、いつも手袋を着用というきゅうくつな日常に反抗し、最近はレッスンもさぼりがち。さらに父の不在や母との葛藤が胸に大きくのしかかり、ピアノが好きかとうかすらわからなくなってきた。そんなある日、音楽大学を目指す育年・ワオに出会う。それまでひとりの世界に生きてきたうたはワオとさまざまな音を共有する中で、新しい感情を経験し始める。そして一時的に聴覚を失うという試練に見舞われながらも、他者と音を奏でるよろこびを知り、やがて音楽そのものである白分自身を受け人れていく……。

http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=7086

宇都宮テアトルにて。


人間に生まれ変われるとしたら、絵がうまく描ける人か、音楽に才がある人間に生まれたいと思っています。理由は簡単で今はその才能が全く無いから。人前で絵を描くなんて事は絶対に出来ないし(描いても何を描いたのかが全然伝わらない)、みんなの前で歌うなんてもっての他です。カラオケなんて絶対に行かない。そういった部分においては間違いなくトップクラスのダメ人間である自信があります。


だからこそハチクロのはぐみやこの作品のうたのような圧倒的な才能には心底憧れるんだろうなといつも感じます。だってあまりに自分自身に欠けてる部分なんだもん。


けれどもそれほど芸術的感性に劣る私から見ても、この作品中で流れてた音楽は素晴らしかった。特にワオが大学入試で弾いてた曲はすごく良かったので曲名を調べてみました。ベートーベンのピアノソナタ第23番へ短調 作品57「情熱」だそうです(パンフから抜粋)。何か熱いなと思ってましたが、まさか情熱だとは...(笑)。さらに調べてみるとサントラに入っているようなのでこれからサントラ買いに行ってきます。


一つ残念だったのは西島さんの出番がとても少なかった事。故人としての出演だったのでしょうがないのでしょうが、もっと見たかったです。。。


かなり前から期待していましたが、その期待を裏切らない素晴らしい出来でした。音楽もストーリーも本当によかったです。始まりから終わりまで小さく小さく心臓がドキドキしたままでした。
今年見た作品では文句なしで一番です。


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