埼玉県杉戸町で開催された杉戸60kに参加してきました


埼玉県杉戸町で開催された杉戸60kに参加してきました。


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2年ぶり2回目の参加です。今年も60kmを走ってきました。


結果

5km、10kmごとのサマリーは以下のとおり。


(サマリー[5km])

距離 タイム(平均) 累計タイム
-5km 26:17(5:15/km) 00:26:17
10km 25:25(5:05/km) 00:51:42
15km 25:31(5:06/km) 01:17:13
20km 25:39(5:08/km) 01:42:52
25km 24:49(4:58/km) 02:07:41
30km 24:51(4:58/km) 02:32:32
35km 25:09(5:02/km) 02:57:41
40km 26:07(5:13/km) 03:23:48
45km 26:13(5:14/km) 03:50:01
50km 26:47(5:21/km) 04:16:48
55km 28:47(5:45/km) 04:45:35
60km 30:30(6:06/km) 05:16:05

(サマリー[10km])

距離 タイム(平均) 累計タイム
-10km 51:42(5:10/km) 00:51:42
20km 51:10(5:07/km) 01:42:52
30km 49:40(4:58/km) 02:32:32
40km 51:16(5:08/km) 03:23:48
50km 53:00(5:18/km) 04:16:48
60km 59:17(5:56/km) 05:16:05


(サマリー[30km])

距離 タイム 累計タイム
-中間点 2:32:32(5:05/km) 02:32:32
-ゴール 2:45:33(5:31/km) 05:16:05
平均ストライド(m) 平均ピッチ(歩/分)
0.97[m] 197[歩/分]


合計:60.0km/05:16:(5分16秒/km)


順位は全体で1位でした。やった!


結果


まずはお決まりのコースと高低差図です。


コース図

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高低差図

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コースはエコ・スポいずみという施設前発着の片道2.5km、往復5kmの周回コースです。今回は60kmを走るので12周回する計算になります。
エコ・スポいずみ前には計測ポイントがあって、ここで毎周回のラップを計測します。そして計測ポイントのそばには給水所やかぶり水があって休めるようになっているので、5kmごとに給水所があるようなコースとなっています。


そしてコースですが、計測ポイントから700mくらいかけて土手に上るため緩やかな上りになっています。ここが高低差10mくらい。そしてそこから折り返しまでの2km弱は土手の上を走るのですがほぼフラットです。2.5km地点で折り返して来た道を戻り、計測ポイントに戻るというとてもシンプルなコースになっています。わかりやすい。


スタートまで

受付を済ませてからスタートまで30分以上時間があったので荷物をまとめてコインロッカーに預けたりしていました。
今日は本番を想定して補給食のゼリーは全部携帯することにしました。あまり重いものを持ち歩きたくないのですが、ウェストポーチにゼリーを5個入れて走ることにしました。10kmごとに補給するので5個必要です。

あとは走るだけ!ということでスタート地点近くで待っていたのですが、周りを見ると結構本格的にウルトラやってますみたいな人がたくさんいてビビります(笑)
ウェアや脚を見るだけで明らかに速そうな人や去年の柴又の完走Tシャツに9時間台前半のタイムを刻んでいる人など、ざっと見渡すだけでもかなりの強者が何名かいて一気に気分が盛り上がります。こういう練習会で速い人といっしょに走れるのはほんとうにいい刺激になるし、周回コースなので速い人とすれ違う場所を確認することでどこでどのくらい離されたのかを知ることもできます。

見た感じでは4人くらい速そうな人がいたので、その人たちの中から自分のペースに一番近い人をペーサーにしようとマーキングしました。

スタート10分前の8時50分に集合がかかり、数分前にスタートラインへ移動。そして9時ちょうどにスタートとなりました。

スタート〜30km - 2:32:32(5:05/km)


ほぼ最前列からスタートしたため、スタートロスは無し。
よーし行くぞ!と張り切っていたのですが、スタートしてすぐに隣を走ってた人が「ゼリー落ちたよ」と声をかけられました。腰に手をやるとウェストポーチに入れてたゼリーが1個足りない...。


すぐに走路から外れて後ろを見るとスタッフの方が落ちたゼリーを拾ってくれていました。
いきなり何してるんだ...と思いながらスタート方向に戻り、拾ってもらったお礼を言ってゼリーを受け取りました。最前列から走り出したのに結局最後尾からのスタート(笑)


ただ、ここからの長丁場を考えれば大したロスでもないので気を取り直して走り出しました。


最初の10kmは5'10/kmで走ろうと思っていたのでそのくらいを意識してペースコントロール
さすがにそのペースで走ろうという人はほとんどいなかったのでどんどん抜いていってあっという間に先頭の2人が見える場所まで追いつきました。1周目はコースの確認の意味もこめて自転車で先導されていたためか、先頭もそこまでペースは速くないようでした。


ここで先頭に出ると追いかけられるストレスが大きそうなので、ひとまず先頭と等距離を保つように走りました。


2周目に入ると先頭と2番目を走る人が徐々にペースを上げ始めてその後ろにいたわたしを含む3人は少しずつ引き離されていきます。
ここで後ろを見てみたらわたしと後続はかなり離れていたため、しばらくは先頭の5人で引っ張り合うことになりそうだなと感じました。


2周目を終えたあたりから徐々に暑くなってきたので周回が終わるごとにスポーツドリンクを飲むことにしました。わたしの前を走るメンバーも大体そんな感じでしたので4周目まではほぼメンバーも変わることなく淡々とペースを刻んでいきました。



ところが4周目を走り終えたところで状況は一変します。
なんとわたしの前を走っていた4人が計測ポイントを過ぎたところで一斉に休憩を取り始めたのです。たしかに10時30分を過ぎて結構暑くなってきていたので休みたい気持ちはわからないでもないのですが、4人全員が一気に同じ行動に出たのはちょっとびっくりしました。


そんなわけで意図せず先頭に踊り出てしまったわけですが、とは言え、先ほどまでの走りを見る限りでは少なくとも2人はわたしよりもだいぶ速そうに見えたのですぐに追いついてくるだろうと楽観的に構えていました。


ただ、困ったのがペースメイクする上で目標とする人がいなくなってしまったので自分でペースを管理しなければならなくなったことです。
ここまでは先頭のランナーとの距離を等距離に保つようなペースで走っていましたがその目標がいないのでどのくらいで走ればいいのかちょっと悩んだのですが、逆に誰のことも気にせずに好きなペースで走れると考えたらすごくうれしくなりました。いままでどんな大会でも自分が先頭で走るという経験がないので、前を走る人を意識せずに走れるというのはとても新鮮な気分でした。


というわけで気持ちよく走っていたのですが、折り返しを過ぎて来た道を戻っていると続々とわたしの前を走っていたランナー4名が走ってくるのが見えました。
目測だと一番速い人で500mほど、一番遅い人で1.2kmほど後ろを走っていることがわかり、意外に距離が離れているなと感じました。そして折り返したあとであれば後続のランナーとの距離をおおよそ把握できることがわかったので、次の周回からは折り返してからの距離の差をモニタリングすることにしました。



5周回を走り終えたところでそろそろ暑さが気になってきたのでかぶり水をすることにしました。
容赦なく頭の上から水をかぶると一気に体温が下がって目が覚めるような気持ちよさでした。まだまだ半分も走ってないことやこれからもっと暑くなることを考えると、かぶり水はなるべく毎周回やったほうがいいなと実感しました。そういえば、2年前に潮来で4時間耐久を走ったときもたしか同じように周回するたびに水をかぶったと思うのですが、夏場の長時間レースは体温の上昇が怖いのでかぶり水は必須です。


かぶり水→コーラ→水とはしごをして6周回に突入。
計測ポイントを出て100mも走ると2位のランナーとすれ違ったので、このペースだと7周回目くらいには追いついてくれそうだなと予測を立てました。


6周回目に入って土手に上って気になったのが向かい風の強さでした。
0.7km-2.5kmはほぼ同じ方向に走るのですが、この区間で向かい風が吹き始めました。思い返せば2年前に走ったときもお昼くらいから強風が吹き荒れてさんざんな目にあったことを思い出して少し警戒することにしました。ただ、この周回の時点では走るのが困難になるほどの風ではなかったので体を適度に冷やしてくれる気持ちよい風でした。もちろん走りにくさにはつながってはいましたが、この周回については風のせいでタイムが落ちるということは一切なかったと思います。


2.5kmで折り返すと風は向かい風から横風になり走りやすくなり、さらに3kmを過ぎたあたりから風は追い風になったので風を感じることはまったくなくなりましたが、向かい風じゃなくなったのはよかったのものの無風状態になったことで暑く感じるようになりました。


話を少し戻して2.5kmで折り返して100mほど走ったところで2位の人とすれ違いました。
計測ポイント近くですれ違ったときより距離が詰まっていたので、向こうのペースのほうがやや速いことがわかりました。その人をペーサーに見立てるのであれば自分も少しペースを上げたほうがいいかなと考えたのですが、一度追い越してもらって前を走ってもらったほうがペーサーとして使いやすそうだったのでひとまず自分のペースは変えずに走ることにしました。


そこからはとくに何もなく計測ポイントに戻ってきて6周目も1位通過。30kmを走ったとは思えないくらい元気でしたが、まだ半分だと思うとちょっと気が遠くなりました。


30km〜ゴール - 2:45:33(5:31/km)

計測ポイントを過ぎたところで、かぶり水→コーラ(2杯)→水(1杯)のルーチンを繰り返して再度走り出します。
計測ポイントを出て少し走ると2位の人とすれ違ったのですが、すれ違った場所があまり変わってなかったので距離はあまり詰まっていないようでした。わたしが計測ポイントで1分ほど休んでいたことを考えると2位の人のペースもあまり上がっていないようです。


とりあえずペースを落とさないように気を付けてひたすら走るのですが、土手の上の向かい風がなかなか厳しくてペースは上がりません。
それでも何とか歩かずに折り返しまでたどり着いて復路へ。折り返して200mほど走ると2位の人とすれ違います。エイドでほとんど休まなかったのか、それともペースを上げたのかわかりませんがだいぶ追いついてきた印象を受けました。このペースだと次の次の周回の折り返しには追いついてきそうだなと頭の中で計算しながら復路をひた走ります。

復路は追い風なのでペースは自然と上がるしそれが気持ちよく感じたのですが、追い風になると体感としては無風に近くなるため暑さがすごく気になりました。少しペースに余裕が出てきたのでここで補給食を食べながら走りました。


7周回目を終えたところでかぶり水→コーラ(2杯)→水(1杯)をとって少しストレッチをしてから次の周回へ。
計測ポイントを出ようとしたところで横を見たら、5周回まで1位だった人が日陰でぐったりしているのが見えました。もう走るのを止めちゃったのか...と思いながら8周回目を走り始めて少し走ったところで2位の人とすれ違いますが、なんとなくすごく疲れているように見えます。暑いししょうがないですね。

周回の往路は相変わらず風にうんざりさせられたのですが、ここで自分の体、とくにお腹周りがすごく冷えていることに気づきました。そのせいか体がすごく重く感じたのですが、なんでこんなに冷えてるのかと思ったら、インナーとして着ていたTシャツが水を吸いやすい素材だったせいでかぶり水をしたときの水分がTシャツに長く残ってしまい、それが向かい風で冷やされているようでした。

失敗した...。

なんとか中間地点までたどり着いて折り返したのですが、2位の人の姿が見えません。その後500mほど走ったところでやっと2位の人とすれ違いました。
だいぶ離れてしまったのが気になったのですが、それよりも自分のお腹が冷えていることが気になったので後続との差については考える余裕がありませんでした。シャツを風にあてて乾かしたりしながらお腹の温度だけが下がり過ぎないよう工夫しながら走りました。追い風基調の復路はすごく走りやすいです。


8周目を終えたところでかぶり水をしてからここでトイレへ。
そんなに行きたかったわけではないのですが、トイレが計測ポイントにしかないので行きたくなってから行くのは難しそうですし、このあたりで行っておけばあとはゴールまで大丈夫そうかなと思ったので急いで行ってしまいました。あとは一人で走るのがしんどいので2位の人に追いついてきて欲しいという思惑もありました(笑)


トイレに行ったあとはコーラと水で給水を済ませて9周目へ。トイレに行ったのでここは他の周回に比べると+1分ほどのロスとなりました。


9周目に入ってもなかなか2位の人とはすれ違わなかったのであれ?と思っていたのですが、計測ポイントを出て500mくらいのところでやっと会うことができました。トイレのタイムロスがあったことを考えると明らかにペースが落ちているようでした。そして「そういえば...」とここで気付いたのですが、2位以降にいたスタート直後に先頭集団を形成していた人たちを見かけなくなっていました。


理由はわかりませんが、走るのを止めたのか長めの休憩をとっていることは間違いなさそうでしたし、2位の人もだいぶつらそうだったので追いついて引っ張ってもらうのは期待できなそうだったのでここからは一人で走る覚悟をしました。当初の計画が台無しだ...。


さて。ここまで時計はまったく見ないで走ってきたのですが、42kmのタイムだけは時間を確認しようということで42km地点で時計を確認。3時間35分00秒ジャストでした。フルに換算すると3時間36分というところでしょうか。思っていたよりも5分ほど遅いタイムですが、この暑さだししょうがないよねと自分をなぐさめて気持ちを立て直します。


この時点で5時間切りはあきらめました。さすがに残り18kmを1時間25分で走るのは厳しい...。


そして完走したいま振り返ってみると、おそらくここでわたしの緊張の糸が切れてしまったんじゃないかなと思います。時計を確認していなくても5時間を切れなかったことには変わりはありませんが、でも間違いなくタイムはもっとよかったはずです。


42kmを過ぎて500mほど走って折り返したのですが、そこからいくら走っても2位の人とすれ違いません。
ああ、やっぱりそうなったか...と悲しい気持ちを抱えながらひたすらペースを維持して走ります。いよいよ一人で走っているような気分が強くなってしまい、走るのが楽しく感じられなくなりました。エイドがあってタイムを測ってもらえるだけでも一人の練習よりも恵まれているというのはわかっていますが、他の人のペースをまったく気にしなくていいとなるといよいよ一人で走るのと何も変わらなくなります。


9周目を終えてかぶり水をしてから給水所へと歩いていると、当初先頭を走っていた方が日陰で休んでいるのが見えました。
もうぜんぜん走る気がなさそうな休みっぷりだったので改めて寂しくなりました。


そのせいだというわけではないのですが、10周目からは消化試合の雰囲気が漂いだします。
向かい風の強い往路はペースを抑えてダラダラ走り、追い風になる復路は5'00/kmペースを意識して走り続けます。ただ、11周目になると向かい風にあらがう力は残っておらず足がガクガクして走るのがつらくなってしまい、ついに立ち止まってしまいました。30秒ほど休んでまた走り出し、1km走ったらまた30秒休むということを繰り返して往路をやり過ごし、復路は風に背中を押してもらってなんとか走り続けました。


最終周の12周目はさらに走れなくなり、何度となく立ち止まって休みながらゴールまで走りました。


何とかゴールまで走って行くと、ゴールではスタッフのみなさんが拍手で迎えてくれました。
恥ずかしいタイムではありましたが、1位でのゴールということで祝福してもらいながらのゴールとなりました。

まとめ

満足のいくタイムではなかったし、とくに10周目以降は後悔の残る走りしかできませんでしたが、でも最後まであきらめずに走り切れたことはとてもよかったし、1位で走る人の気持ちを知ることができたという点においてはとても得るものの多い練習会でした。いままではいつも前の人を追いかけるばかりでしたが、そうじゃないパターンを経験できたことはとても楽しかったです。


この練習会に参加したのは2年前に続いて今回で2回目でしたが、ウルトラマラソンを走るためのよい練習会だと思います。

参加費が4500円と安いにも関わらず、時間計測とエイドがあるため一人で走るよりもぜんぜん本番に近い練習ができます。ペーサーも6:30/kmペースで用意されていたので完走に向けた練習には向いていると思います。周回コースであること自体については好き嫌いもあると思いますが、長い距離を無理なく走れるし同じ場所を走るのはペース感覚を養いやすいので個人的にはいいと思います。


同じところを繰り返し走るのは飽きるという人も多いと思いますが、練習だと割り切ればぜんぜん大丈夫です。飽きっぽいわたしも最後まで飽きずに走れました。


基本的には柴又100kに出る人を対象にしていますが、参加しない人も出てよい練習会ですのでウルトラマラソンに出る予定のある人にはおすすめです。


(過去に走った60kmの結果)

大会名 日付 タイム 前回差
杉戸60k(2016) 2016/4/3 5時間35分26秒 -
杉戸60k(2018) 2018/4/21 5時間16分5秒 -19分21秒

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