最近読んだ本の感想(2014/05/16〜05/31)

2014年5月16日から31日までに読んだ本。

32. チルドレン

5つの物語がつながったときに見える真実!信じること、優しいこと、怒ること。愚直までの想いが報いられた瞬間に見られる、ばかばかしくも、恰好よい「五つの奇跡」の物語。各章が絶妙に連なる長編小説!

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読み終えて「横道世之助」みたいな作品だなと思いました。

ふと思い出してしまう、ずっと前のあるひとときをいっしょに過ごした友人。
もうその友人とは離ればなれになっていてずっと会っていないんだけれど、ふいに思い出しては思わず「ふふっ」と笑ってしまうような思い出があって、「あいつ何してるんだろうなあ」と考えてしまうようなそんな友だち。

そんな人のことを描いた作品でした。たまに秋田に帰ろうかな。

33. ラッシュライフ

ラッシュライフ (新潮文庫)

ラッシュライフ (新潮文庫)

泥棒を生業とする男は新たなカモを物色する。父に自殺された青年は神に憧れる。女性カウンセラーは不倫相手との再婚を企む。職を失い家族に見捨てられた男は野良犬を拾う。幕間には歩くバラバラ死体登場―。並走する四つの物語、交錯する十以上の人生、その果てに待つ意外な未来。不思議な人物、機知に富む会話、先の読めない展開。巧緻な騙し絵のごとき現代の寓話の幕が、今あがる。

http://www.amazon.co.jp/dp/4101250227


ちょっと理解できないような不思議な出来事が次々と起こり、最後のすべてがきれいにつながって謎が解けるとてもおもしろい作品。
読んでてよくわからずもやもやとする→ぜんぶ解決してスッキリ!という流れをきれいにつなげてみせたのはさすがだなと。読後感はかなりよかったです。


あと伊坂さんはほんと岩手山が好きなんだなーと改めて思ったのでした。

34. 重力ピエロ

重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)

兄は泉水、二つ下の弟は春、優しい父、美しい母。家族には、過去に辛い出来事があった。その記憶を抱えて兄弟が大人になった頃、事件は始まる。連続放火と、火事を予見するような謎のグラフィティアートの出現。そしてそのグラフィティアートと遺伝子のルールの奇妙なリンク。謎解きに乗り出した兄が遂に直面する圧倒的な真実とは――。溢れくる未知の感動、小説の奇跡が今ここに。

http://www.amazon.co.jp/dp/4101250235/


小説も映画も一度触れているはずなのに、ほとんど記憶から消えていました。

おぼえていたのは「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」という言葉だけでしたが、読みながら「何でこんなにおもしろい作品を忘れていたんだろうか?」と思ってしまうくらいのめりこんでしまいました。ストーリーはとてもおだやかで他の伊坂さんの作品のような突拍子もない展開はないものの、その分、物語にこめられた想いというか登場する人たちの心象がすごくつよく描かれていてとてもよかったです。

泉水と春の父親のような男になりたいです。