“フォー・ホースメン”と呼ばれる4人のスーパーイリュージョニストグループ。彼らはラスベガスでショーをしながら遠く離れたパリの銀行から金を奪い、観客を驚かせる。この複雑に計画された不可解な犯罪に当局が動き出す。FBI捜査官のディランとインターポールのアルマは、フォー・ホースメンがもっと大がかりな強盗を行う前に、阻止しようとするが、まったく尻尾をつかめず、捜査陣はマジックの種を暴くことで有名なサディウスという人物に協力を仰ぐ。しかし、イリュージョンのスペシャリストたちが誰よりも上をいっているのは明らかだった…。
『グランド・イリュージョン』作品情報 | cinemacafe.net
TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。
予告を観る限りではリモート銀行強盗の件がメイントピックなのかと思っていましたが、実際にはそれは冒頭の1シークエンスでしかなくてもっと大きな枠組みで物語が進んでいくために「予告で観たのと違う!」と思いながら、けれど最後まで楽しく鑑賞しました。
一つ一つのイリュージョンの完成度やその見せ方のいずれもたいへんすばらしいのですが、そんなイリュージョンをふくめたそのすべてのシーンは実は単なる布石でしかなくだまされていたことに観客が気付くラストの衝撃の大きさはなかなかのものでして非常にインパクトは大きかったですしすごいおもしろかったです。
あと、この作品でおもしろいなと思ったのは物語で起こる不思議な事象のほぼすべてはそのタネが明らかにされることはないという点です。つまりどんなイリュージョンも「こんな不思議な現象が巻き起こった」という事実だけが提示されるだけで、そのタネはまったくわからないまま最後まで物語は進んでいきます*1。
最初は「どうやったらこんなイリュージョンが起こせるのか仕掛けが知りたい!」と思って不満を覚えたのですが、観ているうちに「イリュージョンのタネが分からないがゆえに作中の観客の視点で物語を観ることができる」ということに気づきました。
まんまと作品の中に引きこまれてしまいましたし、わたしも最後までだまされちゃいました。
ちなみにこの作品について一番評価したいのはメラニー・ロランがたいへんキュートだという点です。
この世に"完全"なものなんて一つもないと思っていましたが、彼女の美しさは完全なものだと言っていいんじゃないかという気がしています。観る度に美しくなってますね!(言い過ぎ)
公式サイトはこちら
*1:進行上明らかにされるものもありますが