「トランス」見たよ


白昼のオークション会場から、ゴヤの「魔女たちの飛翔」が盗まれた。40億円の名画を奪ったのは、ギャングたちと手を組んだ競売人のサイモン。なぜか計画とは違う行動に出たサイモンは、ギャングのリーダーに殴られる。その衝撃で、サイモンの頭から絵画の隠し場所の記憶が消えてしまった。催眠治療で記憶を取り戻させようと、催眠療法士を雇うリーダー。だが、サイモンの記憶には、いくつもの異なるストーリーが存在し、深く探れば探るほど、関わる者たちを危険な領域へと引きずり込んでいく。そしてその先には、サイモンでさえ予想もつかなかった真相が待ち受けていた──。

『トランス』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮で観てきました。

サイモン(マカヴォイ)が競売人として働いていたオークション会場で突如起こった名画の強奪事件。

実はその強盗事件にはサイモンも加担していてその仲間に加わる形で絵の盗難に加担したのですが、強奪の中でサイモンが関わったところの中で絵が消えてしまったために仲間からは絵を隠したと疑われて拷問にかけられてしまいます。ところがサイモンは強奪の際に殴られたショックで記憶喪失に陥ってしまっていたために、どうしても絵のありかを思い出せん。力ずくで思い出させることができないと悟った一同は、サイモンの記憶を呼び戻すために催眠療法士の力を借りて記憶を戻そうと努力するのですがそこから話は意外な方向へと転がっていきます。


「強盗したけど絵が無くなってしまった」ために絵のありかを探ろうと催眠療法士を雇った前半部分はミステリーっぽさが強く興味を惹いてすごくよかったのです。


ところが、後半になって記憶の所在が少しずつ明らかになりそうになると立て続けに場面が切り替わって描かれるために果たしてどこからどこまでが本当でどこからどこまでがそうじゃないのかがわからずあたふたしてしまいました。さいわいラストできちんと順序立ててまとめてくれたので何とか話を理解することができましたが、個人的にはこの中盤以降の構成の分かりにくさが好みではなくてちょっと見ていて疲れました。

最後まで観れば不明なままで終わる部分のない作品なので親切と言えばそうですし、夢と現実の境目をどんどんと不明瞭にしていくというのはおもしろい見せ方だし、ここまでやりたい放題やっておいて観ている人に全体をちゃんと伝えきったところはすごいなと素直に思うのですが、でも好きか嫌いかで言えば好きじゃなかったです。ちょっと苦手かな。


あとはヘタレ男を演じさせたら世界でも指折りのマカヴォイがとてもイキイキとしていた点はよかったと思います。


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