「中庭の出来事」読んだよ

中庭の出来事 (新潮文庫)

中庭の出来事 (新潮文庫)

瀟洒なホテルの中庭で、気鋭の脚本家が謎の死を遂げた。容疑は、パーティ会場で発表予定だった『告白』の主演女優候補三人に掛かる。警察は女優三人に脚本家の変死をめぐる一人芝居『告白』を演じさせようとする―という設定の戯曲『中庭の出来事』を執筆中の劇作家がいて…。虚と実、内と外がめまぐるしく反転する眩惑の迷宮。芝居とミステリが見事に融合した山本周五郎賞受賞作。

http://www.amazon.co.jp/dp/4101234191

物語の構造が入れ子になっていて、常に頭を切り替えながら読まないと内容を理解出来ない難解な作品でした。
難解というのはちょっと言い過ぎかも知れませんが、一旦読むのを止めてちょっと時間をおいてしまうと話が見えなくなってしまうことが何度かあったので、最終的には「朝の目が覚めているうちに時間を作って一気に読み進めて何とか読了」するという力技に出ざるを得なかったことをここに告白しておきます。500ページを超える厚さだったことを考慮しても、予想以上にかなりのパワーを要して読み終えたのでした...。


普段はさほど頭を使わなくても楽しめる本ばかり読んでいたせいで、ちょっと話が込み入ると頭がついていかないという情けない経験をさせてくれた本としてしばらく記憶に残りそうです。参りました...。


悪くはなかったのですが、特段好きになれそうな作品ではないなあ。