「十五少年漂流記」読んだよ

十五少年漂流記 (新潮文庫)

十五少年漂流記 (新潮文庫)

1860年3月、あれくるう南半球の海上で、1そうの船がさまよっていた。船の名はスラウギ号。乗船者は15人の少年だけ!―漂着したのは名も知れぬ無人島だった。なにもない島の中で、知恵を出して合って生きぬかなければならなかった。感情の対立や助け合う心を、少年たちの共同生活を通して描くと、胸ときめかせる長編冒険小説。

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小学生の頃、感想文を書くために何か本がないかと両親の寝室にあった本棚を漁っていると「車輪の下」という本が出てきました。著者の名前からして海外の本だと思って読み始めたのですが、それまでは子ども向けの穏やかな物語しか読んだことのなかったわたしにはあまりに救いのない展開についていけず、結局最後まで読んでも感想は書けませんでした。
今思うと本の選択そのものが間違っていたとしか思えないのですが、その時の経験が原因なのか海外の小説は手に取ることがありませんでした。何だか苦手意識がこびりついちゃったんです。


そんなわけで久しぶりの翻訳小説でしたが、たどたどしさばかりが目につく訳文なのに次の展開が気になってしまい、早く読み進めたいと感じてしまう魅力はさすが名作と呼ばれるにふさわしい作品でした。


ただ、このくらい真っ当というか教科書的な正しさを羅列したようなストーリーはこの年になると物足りなさを感じてしまいます。なんとかロワイヤルみたいに全員で殺しあえ!!なんて過激なことは言いませんが、無人島にいるわけですからもう少しみんな行儀が悪くなってもよかったんじゃないかなと思うわけです。


とは言え、子どもに読ませたいと思える程度の品行方正さというものをもつ作品というのもとても大事ですし、この作品のターゲットとなる読者を考えれば非常に適切な構成・ストーリーだと思います。


ハホ*1やアオ((次女)))が小学生になったら、ぜひこの本を薦めたいと感じました。

*1:長女