「グッド・バッド・ウィアード」見たよ


様々な民族と人種が入り乱れ、複雑に変化する混沌とした時代。とある広大な荒野を疾走する大陸横断列車が3人の男に襲われた! その3人とは、金のためなら手段を選ばない“賞金ハンター”のパク・ドウォン【グッド】(チョン・ウソン)、一番でないと気が済まない“ギャングのボス”パク・チャンイ【バッド】(イ・ビョンホン)、そして“間抜けなコソ泥”のユン・テグ【ウィアード】(ソン・ガンホ)。彼らの目的は、日本軍が残した“宝の地図”。互いの正体を知らないまま、このお宝をめぐって、壮大な争奪戦を繰り広げる。第61回カンヌ国際映画祭の非コンペティション部門で上映され、喝采を浴びた韓国発のウエスタン・アクション。

『グッド・バッド・ウィアード』作品情報 | cinemacafe.net

TOHOシネマズ宇都宮にて。


本作の予告はそれはもう期待を煽りまくるものでして、一度観たら映画本編を観たいと思わずにはいられないほどとてもよい予告でした。音楽も映像もチョイスがよくて眺めているだけで楽しさが伝わってくるのです。
ムチャクチャで難しいことは考えなくても楽しめる作品だということを文字や映像で繰り返し表現しているために、観る前からそういう作品だというレッテルを貼ってしまいがちです。少なくともわたしはそのつもりで観ていたのですが、途中まで観てこれはどうもそういう作品じゃないような気がしてきました。


もちろん激しい撃ち合いのシーンやアクションシーンは見ごたえ十分で、ストーリーの展開もよく練られていておもしろいのですが、何かひっかかるような違和感をおぼえてしまったのです。その違和感が一体何に起因するのかと考えてみると、パク・ドウォン、パク・チャンイ、ユン・テグの役割(誰がグッドで誰がバッドで...という部分)が自分の中では固まっているのに、彼らの行動を見ているうちに果たして本当にそうなのかという疑問がもやもやとわいてきたのです。


結局どうなのか?という部分にはここでは触れませんが、予告やタイトルで見る人に「この作品はこういう作品なんだ」という印象を与えておいてその植えつけた印象を利用するという芸風はとても好きだと感じました。


とは言え、小難しいことを考えずにただムチャクチャで楽しいというのもたしかにそのとおりでして、冒頭から列車が襲われるシーンにかけての映像はとても魅力的でかなり興奮しました。
線路上に置かれた一匹の動物の死体とそれに群がるカラスたち。そしてそのカラスを蹴散らすように飛び掛り死体を持ち去ろうとする鷹の横を高速で走り去る列車、なんていう映像からは、これから始まる激しい奪い合いを想起させられて気分がかなり盛り上がりました。
そしてその後に列車が走っている風景をバックに流される音楽もまたすごくかっこよくて、映像と音楽がこれほどマッチしているシーンも珍しいと感じたのです。


さらに、これだけのアクションシーンをスタントを極力使わずにやってのけたということは非常に驚いたし、何より韓国映画のもつ力強さには圧倒されました。


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