「データ比較「住みにくい県」には理由がある」読んだよ

データ比較「住みにくい県」には理由がある (祥伝社新書 163)

データ比較「住みにくい県」には理由がある (祥伝社新書 163)

県民の生活力、生産力、将来性、所得格差、県内格差、官民格差、公務員の不正、医療・福祉、教育、治安…この数字をみれば、あなたの県のイメージが180度変わる。

http://www.amazon.co.jp/dp/4396111630

2年くらい前から放送されている「秘密のケンミンSHOW」という番組の視聴率がとてもよく、評判も上々だそうです。
毎週、さまざまな都道府県にスポットライトを当ててその土地特有の情報を紹介する番組なのだけれど、たしかに地方ごとに異なるさまざまな慣習や変わった食べ物など、いくつも面白いネタが出てきては驚かせたり笑わせたりしてくれるとても楽しい番組です。
また、その各都道府県出身の有名人が出てきては地元ネタを面白おかしく話してくれるのもなかなか楽しくて、自分の馴染み知った県が紹介される週はもちろんのこと、まったく行ったことのない県の話であっても楽しめる番組なのです。


そしてこれまた同じく芸能のお話なのですが、最近はお笑い芸人もローカルネタを面白おかしく表現して笑いをとる人たちが出てきています。
わたしは栃木県民なので、この話題の一例を挙げるとすればU字工事を出さないわけにはいきませんが、彼らはトチギテレビというローカル局や栃木県と茨城県の確執をネタにして多くの人を笑わせているのです。栃木県民はトチギローカルのネタとして楽しみ、県外の人たちは栃木県という土地のユニークさに笑ってしまうのです。


上記いずれの例も最近都道府県の違いを扱うことがトレンドになっているという例を挙げてみましたが、不況だなんだとあまり景気のよくないご時勢なのも関係しているのかなと思ったりしています。
まー、実際はどうだか知りませんが、国民性よりは県民性の方が身近だというだけかも知れません。



さて本題。
そんな県民性の違いにわたしも興味がわいてきたところに県ごとの違いをデータで解き明かしてくれそうな面白そうな本を見つけたので読んでみました(←この本が本書です)。


本書は読み終わっても何だか本を読んだ気がしないくらいデータで埋め尽くされていました。
集めたデータをグラフにまとめた上で、他のデータとの相関を調べたりしてさまざまな分析がされていました。著者のコメントも最小限にとどめられており、まさにグラフを眺めてその結果を受け止めるというただそれだけの本でした。
一冊の本として読むのではなく、何か調べ物をしたいときの参考文献として使うのが正しい読み方のようです。


わたしは大量のデータを解析するのが大好きなので、こういう統計解析の結果を見るのは楽しいのですが、そういう趣味もなくて単に県民性の違いを見てみたいと考えて本書を手にしたとすればそれはとても不幸なことだと思います。もし本書に興味をもったとしても、ネットでは買わずに本屋で中を軽く確認してから買うかどうかを検討することをおすすめします。