P.S.アイラヴユー


“つつましくても幸福な人生”を信じて疑わなかったホリー(ヒラリー・スワンク)に、突然襲いかかった最愛の夫(ジェラルド・バトラー)の死――。彼の死を受け入れられず、絶望に打ちひしがれる彼女のもとに、一通の手紙が届く。その手紙の差出人は亡き夫だった。それから毎月1日になると消印のない夫からの手紙が届くようになる。最愛の人を失った悲しみと、最愛の人に出会えた幸せをかみしめながら、徐々に生きる力を取り戻していくが…。全世界が涙したベストセラー小説、待望の映画化。『マディソン郡の橋』の脚本家と『フォレスト・ガンプ/一期一会』の製作チーム、そして2度のオスカー主演女優賞に輝いたヒラリー・スワンクが贈る珠玉のラブストーリー。

『P.S.アイラヴユー』作品情報 | cinemacafe.net

MOVIX宇都宮にて。
大好きだった夫との突然の死別。そして、その死んだはずの夫から届く手紙やさまざまなサプライズ。いったい誰がこの手紙を出しているのか、手紙の真意は何なのか、といったなぞめいた展開がすごくおもしろかったです。


わたしがこの作品で一番印象に残っているのは、冒頭でホリーとジェリーが口論するシーンが見せたジェリーの大人な対応でした。
口汚くジェリーをののしるホリーはもう本当に最悪で、直接わたしに向けられた言葉ではないのにすごくカチンと来てしまうほどそれはひどいものでしたが、それを、時には力や口車に乗せて押し切ろうとしたり、時にはやさしくなだめたりととても見事な対応でのりきっていました。もしわたしが女性だったら2秒で抱かれてます。
こういう対応って簡単に出来そうでなかなか出来ないんですよね。ホントむずかしい。マコとはあまりこういう口論はしませんが、あまりに理想的過ぎて参考にならないとかんじるほどでした。


さて。観る前にわたしがこの作品に期待していたのはホリーがどうやって夫との死別から立ち直るのかという点でした。
以前から書いているとおり、わたしは「挫折からたちなおるプロセス」というものにすごく興味があって、そういうテーマの映画や本を見つけては極力観たり読んだりするようにしています(探してみましたが、該当するのはこれとかこれかな?)。
この作品ではホリーが能動的に立ち直ろうという意思を持つことはなく、あくまでジェリーからの手紙を契機に立ち直りのプロセスを開始するという点にとても強い説得力を感じました。死んだ人から手紙が来ることに説得力があるのではなくて、再起動が自力だけでは無いと言う点がそう感じるということです。
理想を言えば、自身だけの力で立ち直りを始められたらそれはそれでいいなと思うわけですが、実際にそこまで強い人ってそうはいなくて、現実は「外部からの支え」や「何らかのアクション」、「環境の変化に対応するという必要性」が生まれて初めて立ち直ろうとするケースが多いのではないかと思うわけです。
今作では立ち直る動機付けとなるものが「亡くなった夫からの手紙」という非現実的なものである点がとてもユニークであり、手紙が来るたびにジェリーが生きているような錯覚を覚え、余計に過去にしがみついてしまっているように見えたホリーがしっかりと立ち直ることが出来たというその過程の描き方がとてもおもしろいなと感じました。


こういう泣かせ系のラブストーリーってそんなに観ることがないのですが、デニースが男漁りをしているシーンや生前のジェリーが出てくるシーンは結構笑えるシーンが多かったし、あとはアイルランドのシーンはどれもすごく風景が美しくて見とれてしまいます。あんなきれいな場所でジェリーみたいなイケメンと出会って不意にキスされたらそりゃ惚れるわ、なんていうよく分からない説得力を感じたりしてしまいました。
単純に泣かせようという作品ではなくて、作品全体でジェリーが抱いていたホリーへの愛情の深さを表現していたので最後にはジェリーの男気に惚れてしまいました。


観終わってから、果たしてわたしがいなくなってもマコ*1は大丈夫かしら?と心配になりました。マコも俺のことすごく好きだしなー*2。でもこの映画を観たといってしまうと、「またそうやってすぐ映画に影響されるんだから...」と呆れられてちゃんとした答えが聞けないと思ったので、とりあえず観たことは言わずにそれとなく聞いてみました。


itotto> あのさあ、もし俺が死んだらどうする?
マコ> .....
マコ> P.S.アイラヴユー観たんでしょ
itotto> ちょwwwコナンwww


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*1:

*2:たぶん