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「カザリとヨーコ」――一卵性双生児のカザリとヨーコ。母親はカザリだけを可愛がり、ヨーコには虐待を繰り返すのだが…。「SEVEN ROOMS」――ある日突然、小さな四角形の部屋に閉じ込められた少年と姉は…。「陽だまりの詩」――世界は滅び、たった一人残った男によって、そのアンドロイドの少女はつくられた…。「SO-far そ・ふぁー」――居間のソファに少年と両親の3人で座る団らんのひととき。しかし、いつしか父と母の世界がずれ始め…。「ZOO」――廃園となった動物園で発作的に女性を殺した男。以来、毎日彼女の死体写真を撮り続ける…。
http://www.cinemacafe.net/movies/cgi/14539/
乙一原作の同名小説の映画版。
- 作者: 乙一
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- 作者: 乙一
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原作は2冊に分かれた短編集なのですが、ちょうど一年位前に読みました。あまりにセンセーショナルな内容だったので今でもその内容は強烈に覚えていて、その内容を完全に映像化することに成功している作品だと感じました。そんなわけでストーリー自体に目新しい部分はまったくありませんでしたが、展開の面白さに見入ってしまいました。なかなかよかったです。
今作には5編の短編が収められていますがその中でも特に好きな作品の感想を簡単にまとめます。
カザリとヨーコ
映画版ならではのよかった点としては、カザリとヨーコを演じた小林涼子さんの表情の使い分け方です。いつもかわいがられているカザリは生気あふれる感じの表情をあふれさせ、いつも虐待されているヨーコは自信を喪失しきって憔悴している表情で役を演じきっていてとてもその違いがはっきりと伝わってきてよかったです。
特に最後のオチはこの5作品の中でも一番大好きです。
SEVEN ROOMS
わけも分からずどこか知らない部屋に閉じ込められた姉と弟の物語。原作の中でこれが一番恐ろしくて記憶に残っていました。6日後には抗いようのない絶対的暴力によって殺されてしまうという恐怖。原作も怖かったのですが、映像化したことによって、より恐ろしい描写になっていました。怖すぎる...。
原作を読んだ時には全く予想も出来なかった結末に唖然とさせられたのですが、映画版もうまく消化出来ない、そして何だか煮え切らない気分にさせられました。
それと、閉じ込められている市川由衣が妙にセクシーでとてもよかったです。そのせいだけとは言いませんが、SEVEN ROOMSだけは2回見直してしまいました。
思わず原作を読み返したくなるようなそんな作品でした。
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